MAYBE TONIGHT
FOUR MEN AND A DOG
with Donal Murphy, Martin O'Connor & Arty McGlynn

 1. Music for a found Harmonium (S.Jeffes)
ごぞんじ、パトリック・ストリートが取り上げたことによって、シャロン・シャノン他、多くのアーティストが演奏している「ペンギン」ことHarmonium。ジェリーのフィドルアレンジが、カッコよい。こういう細かいところがサスガなんだよなぁ、フォー・メンは。
Cathal - Fiddle and Viola
Gerry - Fiddles
Donal - Accordion
Arty - Guitars
Liam - Percussion
James B - Bass
Rod - Keybaords

2. I wanna Ramble (Kevin Doherty)
ケヴィンのカッコよいトラック
Kevin - Vocals and acc guitar
Cathal - Fiddles
Gerry - Fiddles
Arty - Guitars
Liam - Drums
Nicky - bass
James D - Piano

3. Rambles in Russia
この曲はマーティン・オコナーのアイディアらしいけど(茂木健氏のインタビュー参照)、ほんと、こういうのやらせるとフォー・メンは、イチバンだよなぁ。
Cathal - Fiddles and Banjo
Martin - Accordion
Arty - Guitars
Jimmy - Percussion
James B - Bass
Rod - Keyboards

4. The Ashplant Set
Cathal - Fiddles and Banjo
Gerry - Banjo
Martin - Accordion
Arty - Guitars
Jimmy - Bodhran & Percussion
James B - Bass

5. Maybe Tonight (Kevin Doherty)
ケヴィン、かっこいいッ!
Kevin - Vocals and Acc Guitar
Gerry - Banjo
Liam & Gerry - Backing Vocals

6. Barlows Knife
いいなぁ、このバンジョー、ほっんといいなぁ。あと、このフィドル。セコセコ演奏するメンバーの姿が目に浮かぶようです。ほんと、忙しいバンドだこと!
Cathal - Fiddles
Gerry - Banjo, Fiddle, Mandolin
Martin - Accordion
Arty - Guitars

7. Trip to London,  Sean Ryans, Leslies March
あ、これコンサートでもやってた。うまいよなぁ、ほんと、うまいよなぁ。 最後の方の持っていきかたとか、ほんと、うまい。
Cathal - Fiddles
Gerry - Banjo
Gino - Bodran
Donal - Accordion
Arty - Guitars
Liam - PErcussion
Rod - Keyboards

8. The Midnight Special
ジーノのお得意パーティソング。大盛り上がりの1曲です。
Gino - Vicals
Cathal - Fiddles, Banjo
Gerry - Fiddles, Banjo
Arty - Guitars
Liam - Drums
Nicky - Bass
James D - Hammond Organ
Liam, Gerry, Kevin - Backing Vocals

9. The West Kerry Set
ポルカ。ほんと、いいよなぁ。こういうのやらせると、ホント、フォー・メンって最高。
これステージでもやってましたね。
Cathal - Fiddles
Gerry - Banjo
Donal - Accordion
Arty - Guitars
Liam - Percussion
James B - Bass
Rod - Keyboards

10. Martin Wynns, Touch me if you dare, The Bucks of Oranmore
Cathal - Fiddles and Banjo
Gerry - Banjo and Mandolin
Gino - Bodhran
Donal - Accordion
Arty - Guitars
Liam - Percussion
James B - Bass

11. Baby Loves to Boogie (Kevin Doherty)
来日公演でもやっていた、ケヴィンのエルビス・プレスリー・ソング。
Kevin - Vocals and Acc Guitar
Cathal - Fiddle
Gerry - Fiddle, Banjo
Arty - Guitars
Liam - Drums
Nicky - Bass
James D - Hammond Organ and Piano
Henry, Liam - Backing vocals

12. The Last Rose of Summer
日本向けサービストラック?!「庭の千草」
Martin - Accordion
Cathal - Fiddle
Arty - Guitars
Rod - Keyboards

Produced by Arty McGlynn
Mastered by Robyn Robins at Mid-Atlantic Digital, Enniskillen

LONGFORD SESSIONS
Donal Murphy - Accordion
Martin O'Connor - Accordion
Arty McGlynn - Guitars
Liam Bradley - Percussion
James Blennerhassett - Bass
Rod McVey - Keyboards
Jimmy Higgins - Bohran & Percussion

AMBERVILLE SESSIONS
Arty McGlynn - Guitars
Liam Bradley - Drums
Nicky Scott - bass
James Delanery - Hammond Organ & Piano
Henry McCollough - Backing Vocals

Track 1/3/4/6/7/9/10/12 Recorded & Mixed at LG Studios Longford,
Engineered by Paul Gurney
Mixed by Paul Gurney and Arty McGlynn

Track 2/5/8/11 Recorded & Mixed at Amberville Studios Cully backey
Engineered by Alastair McMillan
Mixed by Alastair McMillan and Arty McGlynn

CD番号:RUCD097 / 税抜定価:2400円 / 解説:茂木 健

一般店頭発売:11月3日
ホームページでは、入荷しました。好評発売中!
 


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Four Men and A Dogインタビュー
日時:2002年9月2日 場所:渋谷ルノアール 質問者:茂木 健

ライナーノーツのために行った取材を、茂木さんのご厚意により全文公開できることになりました。


――いつごろ、この四人で新作を録音しようと決めたんですか?

カハル:話が進んだのは、去年の後半から今年のはじめにかけてだね。クリスマスご ろに確認してみたら、四人の全員とゲストで呼びたい人たちのスケジュールを調整で きる日が二、三日あった。実際、レコーディング・セッションは三月と六月初旬の二 回だけだ。一回目はロングフォードで、二回目はベルファストの近くにあるスタジオ で録った。

――日本で演奏しないかという野崎さんのオファーと、時期的に重なってますね。な にか関係はあったんでしょうか?

カハル:時期的にはそのとおりなんだけど、アメリカでもヨーロッパでも、4メンへ の関心はずっと高かったんだ。活動を休止してすでに三年も経っていたし、そろそろ 新作を作ってもいいころだと思っていた。そこへ、ヨーコから強力な誘いが入ったと いうわけ。

――実際、4メンは解散宣言なんか出してませんものね。

ジーノ:とんでもない。それぞれが自分の仕事で忙しくなっただけだよ。たまに集ま ってはライヴをやっていたし、そろそろまたロードに出ようと思ったのさ。歳をとっ て、みんな少しは賢くなったし。いや、単に歳をとっただけかな?

――『Maybe Tonight』に収録する曲の準備には、どれくらいの時間をかけたんですか?

カハル:すごく短かったね。今回ゲストで入ってもらうつもりだったアコーディオン 奏者、ドーナル・マーフィの家にぼくとジェリーが出向いて、うまく演れそうなチュ ーンを選んだ。(最初期の4メンにも参加していた)ドーナルとは、長く一緒に演奏 してきたし。その一方で、ぼくはマーティン・オ・コナーともたくさん仕事をしてい たから、マーティンが提案してくれたチューンもある。みんなで顔をつき合わせて長 々と相談したり、リハをやるなんてことはなかったよ。

(ここで、曲目表――インタヴューの時点で未だ到着していなかった!――をカハル が書き終えた)

――誰もが知ってる[1]をオープニングにもってきたのは?

カハル:4メンとしても、さんざん演奏してきた曲だから。この曲をアイルランドに 紹介したのは、パトリック・ストリート時代のアーティ・マクグリンだ(4メンのメ ンバーだったこともある)。ステージではいつも演奏していたのに、まともに録音し たことが一度もなかったから、今回取りあげてみることにしたのさ。

――この曲に限らず、新作ではアコーディオンの活躍する曲が多いですね。アコのド ーナル・マーフィは、ほとんど正メンバーにすら思える。

カハル:うん、ドーナルにしろマーティン・オ・コナーにしろ、いつもなにかしら頼 んでいるな。正メンバーに迎える可能性はあるけど、なにを演奏するかにもよるから ね。

――で、[2]はケヴィンが書いたブルース。

ケヴィン:すごくアメリカ的だろ? ぼくは小さいころからアメリカン・ミュージッ クばかり聴いていたんだ。これは、自宅でギターを抱えて遊んでいるうち、できあが った歌だ。基本的にはシンプルなブルースだけど、描かれているのはジーノの人生。

――あなたはセカンド・アルバムから4メンに参加したんですよね?

ケヴィン:そのとおり。

――セカンド以降、急にアメリカ音楽の色合いが濃くなったように感じるんですが、 それはあなたが参加したからなんでしょうか?

ケヴィン:必ずしもそうとはいえない。ぼくが持ちこんだのはアメリカ音楽の“ある一部分”であって、ほかの三人はそれ以前から“別の部分”に目を向けていたんだ。

ジーノ:アパラチアの音楽とかね。ピート・シーガーみたいな人たちから影響を受け ていたよ。

ケヴィン:ぼくが聴いてきたのは、もっとロックよりの音楽だった。それぞれの要素 を組み合わせた、というところだな。

――すると、そもそもの出発点から、4メンは他のいかなるアイルランドのトラッド ・バンドより、アメリカを指向していたと考えていいんでしょうか?

ジーノ:「アイルランドの伝統歌を歌うぞー」と勢いこんで、結成したわけじゃなか った。現代的な音楽を追求してゆくためのオプションのひとつが、アメリカだったの さ。だから、アメリカ指向は最初からかなり強かったといえるな。

――[3]はちょっと変わってますね。曲名が『ロシア放浪』……

カハル:マーティンがもってきた曲だ。ウクライナの伝統曲らしいんだけど、彼が正 確な曲名を憶えていなかったので、このタイトルにしておいた。アコも当然マーティ ンだよ。

――そういえば、マーティンは昔ミッドナイト・ウェルというバンドにいましたよ ね? あのバンドいたトム・ムーアという素晴らしいソングライターは、ロシア暮し が長かったという話を聞いたことがあるんですけど。

ジーノ:国連の核兵器査察団かなにかのメンバーだったのさ。ロシアが核弾頭を処理 する現場に立ち会ったそうだ。国連代表団の通訳も務めたんだって。ものすごく面白 い男だよ。

――今どうしているんですか?

カハル:アイルランドに帰っている。奥さんは確かロシア人のはずだ。

――メドレーで繋がっていく二曲目は有名なアイリッシュ・チューンですね。ここで のバンジョーは?
(ジェリーがカハルを指さす)

――4メンの謎のひとつが、このバンジョーでした。1920年代に市販が開始されて以 来、アイルランド音楽の世界には無数のテナー・バンジョー奏者が出てきたはずで す。なのに、アメリカのオールド・タイム・ミュージックでフレイリングと呼ばれて いる奏法をフラット・ピック一枚でやってのける人は、あなた(ジェリー)を別にす ると聴いたことがない。あれをどうやって学んだんですか?

ジェリー:チューンを演奏するのと同じくらい、歌の伴奏も好きだったんだ。そこ で、アメリカのレコードから聴こえてくる音をそのまま真似していたら、できるよう になった。そう、よく聴いたのはアパラチアの音楽。正直なところ、いわゆるナッシ ュヴィル・サウンドよりも、ぼくはオールド・タイムのほうが好きなんだ。

――特にお手本にしたバンジョー奏者はいたんでしょうか? あなたの非常に特異な スタイルからは、誰をお手本にしたのか想像もつかないんですけど。

ジェリー:バンジョーを弾きはじめたばかりの子どものころは、ダブリナーズのバー ニー・マッケナがお手本だった。ケイリー・バンドもけっこう聴いたけどね。今でも よく憶えているんだが、子どもだったぼくを本当に昂奮させてくれたバンジョーの演 奏は(アメリカのコメディ番組)『じゃじゃ馬億万長者』のテーマ曲だ。

――でも、あの曲のバンジョー奏者アール・スクラッグスは、スリー・フィンガーで 演奏してますよ。

ジェリー:子どもだもの、そんなこと知るわけないよ。自分のもっていた楽器で、で きる限りのことをしようと頑張っただけさ。

カハル:実のところ、ぼくがバンジョーを弾きはじめた一九七四年ごろのアイルラン ドでは、テナー・バンジョーの人気はどん底だった。ぼくが知っていたバンジョー奏 者は、たったの四人だけ。ジェリー・オコナーとぼくの父、バーニー・マッケナ、あ とはリアム・ファレルというロンドンに住んでいた男。70年代後半ごろから、急に 数は増えはじめたけどね。人数が少なかった原因の一部は、コールタス・キョールト リ・エーランにもあると思う。伝統音楽の演奏楽器として、バンジョーを認めていな かったんだから。

――70年代のバンジョー奏者というと、チャーリー・ピゴットしか思い浮かばない んですが……

カハル:おっと、チャーリーの名前を挙げるのを忘れてた。デ・ダナンでチャーリー が出てきてから、ほかのバンジョー奏者も表に出てくるようになったね。

――マーガレット・バリーもバンジョーを弾いてましたよね?

ジェリー:うん、でも彼女の楽器は六弦だよ。ギター・バンジョーというやつ。トラ ヴェラーの人たちは世代を超えて一本の楽器を継承していくから、あの楽器もかなり 古いものなんだろうな。

――技術的には特にどうということはないんでしょうが、あのバンジョーは彼女の歌 の伴奏にぴったりだと思います。

ケヴィン:あの人の歌はすごいね。最高だ。

――[4]のリール・メドレーは、少し抑え気味に演奏してませんか? もっとも、こ れくらいのスピードのほうが許容されやすいんでしょうね。

ジーノ:(大笑い)

カハル:確かに、ぼくらは飛ばしまくる傾向があるな。

――そこもぜひお訊きしたかったんです。がちがちの伝統至上主義者たちから、4メ ンの演奏速度は毛嫌いされませんでしたか?

ジェリー:今でも嫌っている人はいるよ。

ケヴィン:かれらは、なにをやってもアイルランド音楽の商業化だといって顔をしか める。なにをいわれようと、ぼくらは気にしないけどね。

ジーノ:万人を満足させるのは、決して簡単なことではないというわけだ。ぼくらは 自分たちの演奏を愉しんでいるし、ショーに来てくれるお客さんの大多数も同様だ。 みんなが愉しめることを、ぼくらはやっているだけだよ。でもぼくらは、昔ながらの 様式の伝統音楽も心から愛してる。

――[5]は再びケヴィンの曲ですね。

ケヴィン:ぼくは古いカントリー・ミュージックの歌い方が大好きでね。スタンリー ・ブラザーズとかビル・モンローが得意としている“ハイ・ロンサム”を意識しなが ら、二声のメロディを書いて、ジェリーにつきあってもらった。

――[6]のバンジョーは……

カハル:ジェリーだ。

ジェリー:アメリカの伝統曲だよ。

カハル:この曲もマーティンが薦めてくれたんだ。古いアメリカの録音を集めたコン ピレーションCDからね。

ケヴィン:今のアイルランドには、アメリカン・オールド・タイムを演奏する人たち が大勢いるんだよ。なかには本当に素晴らしい演奏を聴かせる人もいる。

――[7]のメドレーもストレートですね。

カハル:一曲目はモーリス・レノンの曲で、二曲目を書いたショーン・ライアンはテ ィペラリーのフィドラーだ。

ジェリー:もう何年もまえに死んじゃったけどね。

カハル:最後は、ミルタウン・モルベイ(で開催される毎年恒例のフェスティヴァ ル)でセッションの定番となっている曲。

――そしてジーノが歌う[8]は、いわずと知れたアメリカの超有名曲……

ケヴィン:有名にしたのはレッドベリーだけど、実際は古いスピリチュアルかなにか だよ。いろんなヴァージョンがある。

――このバッキングは、あなたたち(カハルとジェリー)のバンジョーでしょ?

ジェリー:そう。

――二本のバンジョーでリズムを刻むロックン・ロールのかっこよさは、一昨日のス テージで堪能しましたよ。まさかリード・バンジョーまで聴けるとは……

ケヴィン:悪くなかったろ?

――[9]のポルカのアコーディオンは?

カハル:ドーナル・マーフィ。

ジェリー:4メンは、どのアルバムにも必ず一曲はポルカを入れてきたと思う。

カハル:これは最近書かれたポルカだ。ケリー州西部のトミー・コナーズというアコ 奏者が作者だと聞いてる。[10]の一曲目のマーティン・ウィンズはスライゴーのフィ ドラーで、ニューヨークへ移民して演奏していた人。ずいぶん昔に死んでしまったけ ど、すごく尊敬を集めていたそうだ。

――[11]もロックン・ロールですが、自作なんですね。

ケヴィン:古いロックン・ロールやロカビリーが大好きなのさ。一定の様式のなかに いろいろなものが放りこめるし、たいがいうまくいく。

――そして[12]。なぜこの曲を選んだんですか?

カハル:これもマーティンが提案してくれたんだ。このアルバムには、こんな曲もい いんじゃないかってね。しばらく迷っていたんだが、最後の曲としてなら相応しいん じゃないかと思えてきた。アコはマーティンだよ。

ジーノ:これまでの4メンは、一曲もエアを録音していなかったし。

――愉しかった夜の締めくくりに、というわけですか。

ジーノ:まさにそれさ。


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