東京から日本側のスタッフの皆さんと一緒に関西空港に到着。関空を使うのは初めてでしたが、とてもきれいな空港で、成田よりも小さくて市内から遠くないのでとても便利でした。10分ほど早めに到着した飛行機。まずメアリーが自ら機材を2つ押しながら(!)真っ先に出てきました。そういえば初来日の時、メアリーが鞄を空港に忘れて大パニックになったっけ。もう9年も前ですからねぇ。月日のたつのは早いものです。
さて、日本航空でロンドンから飛んできた一行ですが、何人かはすでに機内で一睡もせずに日本酒を飲みまくっていたようです。メアリーも今年、ミレニアム前の最後のツアーということで妙にハイテンションでした。特に日本は初めてというベースのジェイムスとドラマーのロッドははしゃぎっぱなし。ホテルに向かうバスの中でプランクトンの安藤さんにおしぼりをだしてもらい、感激しまくっていました。ホテルにチェックインした後、この日の夜はホテルの近くにプランクトンの井内君が紹介してくれた鉄板焼屋さんへ食事をしに行きました。メアリーにお好み焼を食べさせるのは初めてで、どうかなぁと思いましたがメアリーは「すごくおいしい!」といって喜んでいました。日本初めて組は焼そばの上で踊るかつおぶしを見てびっくりしていました。その後梅田にあるTEMPLE BARさんへおじゃまし、店長さんにいろいろお世話になってしまいました。またぜひおじゃましたいと思います。メアリーも本当に楽しかったようで、店に来たファンの人と話したり、サインをしたりしていました。そんなわけで最初の夜だというのに結局朝2時くらいまで飲んでさわいでしまいました。
12月11日(土)
日本の初日は大阪公演からです。大阪の梅田バナナホールで公演をするのは初めてでしたが、スタッフの皆さんは親切だし、音も素晴しいのでメンバー全員感激していました。ちなみにこの日開場時の音楽ですが、何枚かCDをいれたホルダーをエンジニアのビリーに渡したところ、マーク・ノッポラーによる映画「ローカルヒーロー」のサウンドトラック、続いてトム・ムーアのセカンドアルバムを彼は選んでかけていました。妙に会場の雰囲気と一致してよかったと思います。リハーサルの後、メアリーはホームページにいただいた皆さんからのリクエスト曲のリストを見ながら、曲を決めていました。結局ほとんど皆さんのリクエストに答えられたと思います。リクエストを下さった皆さん、本当にありがとうございました。
そして・・・コンサートがはじまりました。オープニングは先日のニューキャッスルでもオープンニングだったニューアルバムからのトラックで「Turning Away」です。メアリーはボーランを持ち、CDよりもずっと力強い声で歌います。バンドのコーラスも絶品。本当に今までみたどのメアリーのバンドより今のバンドが一番タイトで、一番いいですね。リズム隊はなにせヴァン・モリソンをやってたチームですから、とにかくカッコいい。特にジェイムスのダブルベースは本当に素晴しいです。ギターのビル・シャンリーもすごく腕が上がっています。特にスティーブ・クーニー直伝のガットギターによる演奏には、グッときましたねぇ。パットは相変わらずセンスの聞いたピアノを聞かせ、メアリーバンドのサウンドの要といった感じです。フランクもフィドルやシンセサイザー、ホイッスルにマンドリンと大活躍。I WILL BE THEREの時のソロ回しなどは本当に鳥肌ものでした。そしてメアリー。ますます元気!!という感じです。インタビューで彼女が答えていましたが「SHINEを作って、本当にはじめて自分の足で立った、という気持ちがした。そしてこのSPEAKING WITH THE ANGELは本当に私が昔からやりたかった多くのことが実現できたアルバム」そう、彼女は自分の足で力強く歩きだしたんです。そんなメアリーを見ていると「自分のやりたいことを実現する」という事の大切さを本当に思い知らされます。そのために、彼女はいつも常に一倍の努力しています。多くのアーティストが成功という目的のもとに自分の本当にやりたい音楽を見失いつつある中で、メアリーの歌う歌が多くの共感を呼び、本当の意味で聴く人を勇気づけるのは、彼女が「たおやかに強い」ということなのではないのか、と思います。それはもしかすると「真の女性らしい強さ」なのかもしれません。この日はスタッフである私はばたばたして、ほとんどステージを見られませんでしたが、それでも数曲聞くことができました。セットリストは下記の通りです。カッコ内は収録アルバムです。くわしくはディスコグラフィーのページをご覧下さい。
TURNING AWAY (Speaking with the angel)
BABES IN THE WOOD (Babes in the wood)
BY THE TIME IT GETS DARK (By the time it gets dark)
FIELDS OF GOLD (Speaking with the angel)
BROKEN WINGS (Speaking with the angel)
MESSAGE OF LOVE (Speaking with the angel)
COLUMBUS (No Frontiers)
CAROLINA RUA (No Frontiers)
---------------------------------------------
BRIGHT BLUE ROSE (Babes in the wood)
SUMMER SENT YOU (Holy Ground)
MOMENTS (Speaking with the angel)
SONG FOR IRELAND (Collected/Best of De Dannan)
BIG TRIP TO PORTLAND (Speaking with the angel)
KATIE (By the time it gets dark)
I WILL BE THERE (Shine)
DON'T SAY OK (Speaking with the angel)
---------------------------------------------
アンコール
FALL AT YOUR FEET(Speaking with the angel)
PAST THE POINT OF RESCUE(No Frontiers)
THRON UPON THE ROSE(Babes in the wood)
I SAY A LITTLE PRAYER(No Frontiers)
終演後、この日の最終ののぞみで東京へ帰ってくる日程でしたので、かなりバタバタしましたが、それでも予定時間ぴったりに演奏を終え、スケジュール通りの段取りで最終ののぞみに乗ることができました。協力してくれたツアーマネージャーのダミアン、本当にありがとう! そして新幹線のホームまで送ってくださったバナナホールの皆さん、いろいろありがとうございました。新大阪の駅について時間が少しあったので、メアリーの公私にわたるパートナーであるジョーに電話をかけて、初日の成功を報告しました。
さて東京駅からホテルに到着するとさすがにこの日はバタンキューでほとんどのメンバーが部屋へ帰っていきましたが、お腹がすいたという何人かをレストランへつれていき、メニューを訳してオーダーをしてあげて、自宅へ戻るとすでに夜2時くらいになっていました。
12月12日(日)
午前中に買い物へ行きたいというバンドメンバーと10時にホテルで待ち合わせ。9時半ごろホテルにつくと、ジョギングから帰ってきたというフランクにばったり。フランクは「東京はカラスがすごい」といってびっくりしていました。彼がCNNでみたドキュメンタリーによるとカラスはすごく頭がよくて、固い木の実のカラを割るのに、信号で止まっている車の前に木の実を置いて、それで車につぶしてもらって中味を出すのだそうです・・・ほんとかよー!!って感じですが、彼の主張(彼によるとCNNのレポート)によるとそうらしいです。さて10時になって皆がホテルのロビーに降りてきました。私は11時半からのメアリーの取材に立ち合うため、行きはいいけど帰りは自分たちで帰ってこれるように詳細な地図を用意。渋谷に行きたいというパット、ビリー、フランク、ビル、明治神宮へ行きたいというジェイムス、そしてオリエンタルバザールへ行きたいというロッドをつれて、まずはJRで渋谷へ出ました。渋谷駅についたとたん、日本初めてチームはハチ公出口前写真を大騒ぎしながら6、7枚とっていました!(かわいい!)そして渋谷で買い物組に、地図を渡し、いろいろな店の位置をだいたい教えた後、ロッドとジェイムスをタクシーにのせてオリエンタルバザールの位置を見せつつ明治神宮へ。明治神宮で、なんとか着物をきた女の子と写真をとってあげたいなぁ、と思いながらも、まだ早い時間のせいか、なかなか着物を来た人が現われません。明治神宮の建物の前まで来たところでタイムアップ。これ以上この連中につきあうとメアリーの取材に遅れてしまいます。しかたがないのでジェイムスとロッドに場所を説明し、バイバイして振り向くと、なんとそこに着物を来た若い女の子が!! 彼女はお友達の結婚式に出席するとかで、急いでいらっしゃったのですが、無理にお願いして、二人と写真をパチリ!あぁーよかった! で、後から聞いた話によると明治神宮では結婚式が2組行われていて、二人はたくさんの着物をきた女の子と写真をとったのだそうです。よかった、よかった。
さてホテルに戻り、ここでメアリーの取材3本に立ち合いました。実際こういった取材に立ち合うと、すごく勉強になります。特にメアリーは本当にインタビューでもきちんと系統だてで話ができる人なので、本当にこちらも助かります。普段アーティストの人とはニューアルバムの事、その他いろんな事についてフランクな会話の中で聞くことも沢山あるのですが、やはりインタビューとなると本人もきちんと話してくれるので、すごくいろんな事がわかります。lインタビューの内容については、先にネタばらしをしてしまっても、取材をしてくれた方に申し訳ないので、またのちほど記事が掲載された後にでも紹介させていただく事にします。また取材の記事等は掲載が決定しましたら、こちらで紹介していきたいと思います。
さてこの日の東京公演はこちらもはじめての会場で恵比寿のガーデンホール。数曲リハーサル。この日の開場の時のCDはジェリー・オコナーの「ミリアド」。すごいバンジョーアルバムです。こちらのホームページでも購入できますので、会場でオヤ?と思ったみなさん、ぜひ買ってくださいね。さて宣伝はこのくらいにして・・・この日のコンサートは本当に素晴しいものでした。メアリーの公演は海外でのものもふくめて50回は見ていると思うのですが、この日はその中でもベストに匹敵するすごいライブだったと思います。今回は全体の構成もすごくいいですよね。前半は椅子にすわって歌ったり、すごくリラックスした感じ。後半はガーッと盛り上がるという感じ。メアリーもすでにオリジナルアルバム9枚出して、レパートリーもすごく増えてますから、選曲も大変な作業ですが、I WILL BE THEREとかCDとまったくアレンジを変えてやるものもあったし・・・。うーん、なんというかコンサート自体のクオリティがすごく高いんですよね。他の女性アーティストよりも一歩ぬきんでている、という感じがすごくします。
TURNING AWAY (Speaking with the angel)
BABES IN THE WOOD (Babes in the wood)
STILL BELIEVING (Babes in the wood)
SPEAKING WITH THE ANGEL (Speaking with the angel)
BROKEN WINGS (Speaking with the angel)
MESSAGE OF LOVE (Speaking with the angel)
COLUMBUS (No Frontiers)
CAROLINA RUA (No Frontiers)
---------------------------------------------
BRIGHT BLUE ROSE (Babes in the wood)
SUMMER SENT YOU (Holy Ground)
MOMENTS (Speaking with the angel)
SONG FOR IRELAND (Collected/Best of De Dannan)
BIG TRIP TO PORTLAND (Speaking with the angel)
KATIE (By the time it gets dark)
I WILL BE THERE (Shine)
DON'T SAY OK (Speaking with the angel)
---------------------------------------------
アンコール
FALL AT YOUR FEET(Speaking with the angel)
PAST THE POINT OF RESCUE(No Frontiers)
THRON UPON THE ROSE(Babes in the wood)
FLESH & BLOOD(Holy Ground)
この日はCDを買ってくれたお客さんを対象にサイン会を行いました。大変な人数で、最後の方に並んでくださった方々にはずいぶん待っていただくことになりましたが、皆さんの協力のもとにスムーズにサイン会を行うことができました。ありがとうございました。
12月13日(月)
朝10時にロビー集合。東京駅へ。新幹線に乗って名古屋へ移動。ホームで待っていると、ちょうど掃除のおじさんがホームについてガムを取り除く作業中。「あのおじさんにダブりンまで来てもらいたい」と一行は大感激。おじさんがガムをとりのぞく作業を食い入るように見つめていました。新幹線に乗り込むと、観光に熱心なジェイムスはさっそく富士山側の窓際に席を確保。連日のハードスケジュールに疲れた私は「あと何分くらいで富士山がこっち側に見えるから」と言って、そのまま新幹線の3席を独占するとバタンキューで寝てしまいました。起きるとすでに名古屋へ到着10分前。みんなに「富士山見れた?」と聞くと、皆で写真をとって大騒ぎだったようです。私はといえばその騒ぎが全然気がつかないくらい爆睡してしまいました。
さて荷物と機材の量が多いので、他の乗客の皆さんの迷惑をかけないように、クアトロのスタッフの方がホームで待機してくださってました。携帯電話で荷物を出す出口を確認しながら、新幹線がホームに流れこみます。大変な作業でしたが、皆の協力のもとスムーズに運搬することができました。名古屋では泊まっているホテル、会場、買い物できる場所がすべて一緒なので、とても便利です。皆ホテルに到着すると、リハーサルが始まるまでそれぞれ買い物へと散っていきました。4時半ごろリハーサルが始まると、さすがに最後のライブということで、みんな気合いが入っています。また前回の名古屋公演よりも多くのお客さんが集まり、会場も熱気につつまれていました。ちなみにこの日の開場の時のBGMですが、リハーサル前にエンジニアのビリーにCDホルダーを渡したところ真っ先にダーディン・スミスをかけていました。彼と私はダーディンのすごいファンなんで、絶対これを選ぶかなぁ、と思って名古屋用のCDセレクションをしてきたので案の定でしたね! そういえばSHINEの時の大阪のライブでもダーディン・スミスの他のCDをかけてお客さんにこのCDをどこで買ったのか聞かれたっけ。でも結局今回、実際に開場の時にかけたCDはポール・ブレイディの「プリミティブ・ダンス」です。そして終演後のBGMはブライアン・ケネディの「Better Man」でした。(ちなみにここのホームページでもおなじみのブー・ヒュワディーンがこのアルバムに1曲提供しています)またこの日も終演後、CDを買ってくださった皆さんを対象にサイン会を行いました。CDを買ってくれた皆さん、どうもありがとうございました。ミレニアム前の最後の公演ということでメアリーたちもすごく気合いの入った演奏を聞かせてくれました。特にこの日のみ聞けたSOUL SISTERやNO FRONTIERSはすごくよかったですね。
TURNING AWAY (Speaking with the angel)
SOUL SISTER(Circus)
STILL BELIEVING (Babes in the wood)
SPEAKING WITH THE ANGEL (Speaking with the angel)
BROKEN WINGS (Speaking with the angel)
MESSAGE OF LOVE (Speaking with the angel)
COLUMBUS (No Frontiers)
CAROLINA RUA (No Frontiers)
---------------------------------------------
BRIGHT BLUE ROSE (Babes in the wood)
SUMMER SENT YOU (Holy Ground)
MOMENTS (Speaking with the angel)
SONG FOR IRELAND (Collected/Best of De Dannan)
BIG TRIP TO PORTLAND (Speaking with the angel)
NO FRONTIERS(No Frontiers)
I WILL BE THERE (Shine)
DON'T SAY OK (Speaking with the angel)
---------------------------------------------
アンコール
FALL AT YOUR FEET(Speaking with the angel)
PAST THE POINT OF RESCUE(No Frontiers)
NOBODY LIVES WITHOUT LOVE(Shine)
I SAY A LITTLE PRAYER(No Frontiers)
その後名古屋テレビの山本さんをはじめお世話になった方々と一緒に手羽先を食べに行きました。実は数週間前イギリスツアー中のメアリーにラジオ番組での告知のためのコメントを録音したのですが、その際もメアリーは名古屋の手羽先は本当においしい!とコメントをしていました。ステージでも「これからチキンを食べにいくのよ!」などと言ってしまうくらいメアリーは名古屋の手羽先が大好きなのです。バンドのメンバーも夢中になって食べていました。手羽先屋をでて、その後道端にあったプリントクラブをみつけたメアリーはバンドの連中と交互に写真を撮りながら、ひとしきり盛り上がった後、ゲームセンターに入って今度はプランクトンの井内君とダンスのゲームを踊り、さらに盛り上がってました。その後一行は次の朝のロビー集合が朝7時だというのにもかかわらず、朝5時まで飲みあかしたのでした。
12月14日(火)
そんなわけで朝7時。ほとんどクタクタに違いない一行なのですが、なぜか次の日の朝もすごいハイテンション。空港に向かうタクシーの中でも「あれが楽しかった」「あの時どうだった」と一つ一つ思い出しては、大声で笑いまくっていました。このパーティは今朝届いたツアーマネージャーのダミアンからのEメールによるとヒースロー空港まで続いたそうです。ダブリンに向かう飛行機の中ではさすがに静かになったようですが。
そんなわけでメアリーにとってミレニアム前の最後のツアーが終りました。これでメアリーはしばらく休暇をとりますが、2000年はすでに2月にオランダが2週間、その後アメリカが3〜4月と大きなツアーが決定しています。
最後にメアリーから皆さんへのメッセージです。
「コンサートに来てくれて本当にありがとう。
私が日本にやってこれるのも、聞いてくれる皆さんがいるおかげです。
皆さんがいなければ、私は日本にきて歌うことはできません。
私がそう感じていることを皆さんに知っていてもらいたい、と強く思っています。
これからも応援してください。
そしてまた次の日本公演でお会いしましょう」
メアリー・ブラック
コンサートのレポートなど書いていただける方は、ぜひこちらへメールしてください。投稿してくださった方にはお礼として、メアリー・ブラックのポスター、CDシングル等をプレゼント!(ただし人数が多かった場合、プレゼントは抽選とさせていただきます)
Special Thanks to Keiko Kawahisma & Damien McCollum
from THE MUSIC PLANT
東京公演を見ました。 私は前から2ブロック目の一番左の方に座ってました。客席は開演時にはもう満杯で、立ち見の人もたくさんいるほど。最近のアイリッシュ音楽の人気の高さを感じました。コンサートは最新アルバムの1曲目のTurning
Awayで始まり、その後は名作、Babes in the Woodのタイトル曲。この曲の演奏後に、歌った曲の紹介と日本のファンへの感謝の言葉、コンサートの構成の概略等についてMaryは丁寧に話していました。最初の4曲が終わったところで、椅子に座って2曲、キーボードとギター、ベースのみの演奏で2曲を歌った所が、躍動感のある曲が多かった前回のツアーとの違いを感じさせます。Maryはふんだんに腕を動かして、軽く踊りながら明るい表情で丁寧に歌っていきます。特に前半は曲に入る前に曲紹介やソングライターの紹介などを努めてしており、Linda
Ronstadtのように積極的に他の人の曲を取り上げて紹介してきた彼女の音楽に対する姿勢を感じることができました。
本編終わり近くのI Will Be Thereの後半のメンバー紹介も兼ねたソロ大会ではバンドメンバーのひとり一人がしっかりした演奏を聞かせてくれ、特にダブルベース担当の人と、ドラムの人のソロは聞き応えがありました。ドラムソロの後はアイリッシュならではの明るい演奏に変わってステージも明るくなり、会場からも手拍子が起こって一気に盛り上がりました。そのまま最後の曲に突入して盛り上がった状態で本編は終了。その後の2回のアンコールも非常にいい雰囲気で楽しむことが出来ました。
終演後のサイン会では私の予想を遥かにこえる人が並んでいて、私は最後尾に近いところになってしまったのですが、100人は軽く超していただろうと思われるファン
に対して、Maryはひとり一人にサイン、握手を笑顔でしていたのが印象的でした。
"I'm very old" とコンサート中におどけてみせたMaryですが、十分な声量で見事な歌唱を聞かせてくれ、アイルランド最高のシンガーの実力を存分に披露してくれたと思います。休憩を入れて2時間を超えるボリュームのあるコンサートは、終演後心地よい余韻を残してくれる非常に満足度の高い素晴らしいコンサートでした。
というわけで、下田卓治さんありがとうございました。下田さんのHPはこちらです。
下田さんにはお礼としてメアリーのシングルCDをお送りいたします。
<メアリー・ブラック ダブリン公演体験記> by 高橋晃浩
開演は夜の8時。といっても、晩夏のダブリンはまだ日が長く、ようやく薄暗がり に包まれる時間です。オリンピア劇場の中にはバーがあり、開演間近を告げる放送が 流れるまで、観客の多くはこのバーにすし詰めになってビールを飲んでいます。しか もこの劇場は、プラスチックのコップに入れ替えれば、客席へのビール持ち込みも可 です。
30代後半〜40歳ぐらいと思わしき平均客層だけをみれば、いわゆる“アイルランドの国民的歌手”のたとえは、決して偽りのないところなのだと感じます。しかし、 なぜ彼女がその栄誉に長く預かることになったのか、なぜ彼女でなければならなかっ たのか。それが僕の長い間の疑問のひとつでした。古くからの伝統音楽が息づき、そ れが国を代表するアイデンティティーとなっている国アイルランド。ならば、ドロレ ス・ケーンが女王で良かったはず。それがどうしてメアリーだったのか。現地で体験 する初ライヴで、それがわかればいいなあ、と考えていました。
さて、そのステージ。1曲目は、さっそく新作から「ターニング・アウェイ」。新 作からのアイルランドでのファースト・シングルです。続いて91年のソロ第6作『ベ イブズ・イン・ザ・ウッド〜森の少女』のタイトル曲、87年のソロ4作目『暗くなる 前に』のタイトル曲、さらに93年の第7作『ホーリー・グラウンド』のタイトル曲 と、メアリーの代表的なレパートリーであり、また懐かしくもある曲が並びました。
ここでメアリーが、ステージへゲストを呼び込みました。スティーヴ・クーニー。 現在のアイルランド音楽シーンには欠かせないアイルランド系オーストラリア人で、 もう20年近くアイルランドで生活しています。彼はメアリーの新作で重要な役割を 担っており、ステージに登場するや、さっそく今回メアリーに提供した自身の楽曲 「メッセージ・オブ・ラヴ」の演奏に加わりました。続くは、ロン・セクスミスの名 曲で新作のタイトル曲でもある「スピーキング・ウィズ・ジ・エンジェル」。メアリ ーはスティーヴのアコースティック・ギター1本をバックに切々と歌い上げ、前半の ハイライトとなりました。
「ブロークン・ウィングス」が終わったところでスティーヴが下がり、再びバンド のみをバックにしたメアリーは、やはり重要なレパートリーである「キャロリナ・ル ー」と「コロンブス」を熱唱。ここで前半が終わりました。 後半は「ブライト・ブルー・ローズ」で静かに幕を開け、続いて「ウェン・ザ・モ ーニング・カムズ」、新作からの「モーメンツ」を披露。次の曲に移る前に、メアリ ーがステージ横のボックス・シートにいる愛娘ローシンを指さし“彼女に捧げます” と一言。歌ったのは「思い出のブルームーン」でした。客席は大合唱です。
続く「ビッグ・トリップ・トゥ・ポートランド」からは再びスティーヴ・クーニー が参加。キーボードのパット・クロウリー(このサイトでソロ・アルバムのオンライ ン・ショッピングができます!)とのデュエットも恒例となった「アイル・ビー・ゼ ア」、再び大合唱の「ケイティ」、そしてエンディングの「ドント・セイ・オーケ イ」まで、一気に向かいました。
アンコールも当然湧き起こります。歌ったのは、やはり新作からの「フォール・ア ット・ユア・フィート」と、これも代表曲のひとつ「フレッシュ・アンド・ブラッ ド」。何度も感謝の言葉を発し、手を振りながら帰るメアリーですが、再びアンコー ルが湧き上がり、再々登場。歌ったのは、大名曲「ウィズアウト・ザ・ファンファー レ」でした。最近の日本のコンサートでは歌われないバラードですが、アイルランド やイングランドでは、この曲をよくラストに歌うようです。
これで、この日のステージは終わり。全20曲、約2時間。リラックスしたメアリー がとても楽しそうで、こちらも楽しくなるコンサートでした。トラッド時代とその影 をまだ引きずっていたソロ第1作を除けば、過去のレパートリーからまんべんなく選 曲されていたので、彼女の歩みもしっかりと伝わってきました。バンドは若干の入れ 替えもありましたが、その一体感は以前のままです。12月に行われる2年半ぶりの日 本公演も、こういった内容になるのでしょうか。
ところで、彼女が女王たるゆえんは、どこにあったのでしょうか。
それは、歌い手が近くにいるという現実味や親近感にあるのだと思いました。メアリーは、ステージ上で女王の風格を見せつけながら、同時にダブリンの、いやアイル ランドの女性を体現するような母の強さを歌い、子供を歌い、隣りの奥さんに話すよ うに観客に語りかける。そこにあったのは、あきらかにダブリンの女性独特のキップ のよさや勇ましさであり、それを聞きに来ている女性の多くは、その姿に自分を見、 あるいは自分もそうあれたら、と憧れる。そして、その思いを、またメアリーが代弁 する。もはや歌を超えたコール&レスポンスが、メアリーのダブリン公演にはあった のでした。
さらに、メアリーのレパートリーが伝統音楽ではないことがかえってファンの安心 感を生み、彼女の地位を押し上げ続けているように思います。なぜなら、メアリーの 世代のダブリン市民たちは、僕ら日本人が考えている以上に、子供時代の伝統音楽体 験に乏しいからです。つまり、実体験のない音楽には、支持の集まりようがない。そ んな一定の世代にぶつかったメアリーは、伝統音楽に明るくない同世代のダブリン人 たちの支持基盤をバックに勢いを増し、アイルランド全土にその翼を広げていったの でしょう。
どちらにしても、メアリーは、アイルランド音楽の女王であると同時に、“ウーマ ンズ・ヴォイス・オブ・ダブリン”でもあったのでした。
高橋晃浩
Special Thanks to Yoko Nozaki
Mary Black at Olympia Theatre, 16th Sep. 1999
1. Turning Away
2. Babes in the Wood
3. By the Time It Gets Dark
4. Holy Ground
5. Message of Love (w. Stephen Cooney)
6. Speaking With the Angel (w. Stephen Cooney)
7. Broken Wings (w. Stephen Cooney)
8. Carolina Rua
9. Columbus
------------------------------------------
10. Bright Blue Rose
11. When the Morning Comes
12. Moments
13. Once in a Very Blue Moon
14. Big Trip to Portland (w. Stephen Cooney)
15. I'll Be There (w. Stephen Cooney)
16. Katie (w. Stephen Cooney)
17. Don't Say Okay (w. Stephen Cooney)
---Encore 1-------------------------------
18. Fall at Your Feet (w. Stephen Cooney)
19. Flesh and Blood (w. Stephen Cooney)
---Encore 2-------------------------------
20. Without the Fanfare
●Celtic Christmas '99 Vol.1:メアリー・ブラック来日公演 1999●
<Osaka> 12/11 (Sat)
Umeda Banana Hall
open 16:30 start 17:00
\6,500(in advance) \7,000(at the door) with 1 drink
バナナホール、チケットぴあ、 ローソンチケット(L-code:56335)
Info. Banana Hall 06-6361-6821
<Tokyo> 12/12 (Sun)
Ebisu the Garden Hall
open 17:00 start 17:30
\6,500(in advance) \7,000(at the door)
プランクトン、チケットぴあ、ローソンチケット
Info. Plankton 03-3498-2881
<Nagoya> 12/13 (Mon)
Nagoya Club Quattro
open 18:00 start 19:00
\6,500(in advance) \7,000(at the door) with 1 drink)
チケットぴあ Info. Club Quattro 052-264-8211
来日Member
Mary Black (vocal)
Bill Shanley (guitar)
Pat Crowley (keyboard)
Frank Gallagher (fiddle)
Rod Quinn (drums)
James Blennerhasset (bass)