OAK TREE RECORDS 対談ページ 4
T:五十嵐 正  A:荒田 光一(敬称略)
第1回:男性シンガー/ソングライターは何故売れない?

第2回:ポール・ブレイディとアイルランドの男性シンガー/ソングライター
第3回:パブ・ロックとは何か〜スクイーズ〜途中ロビン・ヒッチコック〜その他
第4回:ロビン・ヒッチコック
第5回:ロビン・ヒッチコック〜グレン・ティルブルック来日レビュー
第6回:ブー・ヒュワディーン「ハーモノグラフ」
第7回:ロビン・ヒッチコックの来日を振り返る
第8回:ロビン・ヒッチコック&ザ・ヴィーナス・3「オーレイ!タランチュラ」



第5回:ロビン・ヒッチコック/グレン・ティルブルック来日秘話

今回はゲストに名小路浩志郎さんをお迎えして対談をお送りすることになりました。

T:(「デイリー・アン」に掲載された記事をみて)このロビンの取材の時は編集部にい
らっしゃったんですか?

名小路さん(以下N):そうですね。僕の上に駒形四郎さんがいて、2人で勝手なことをやっていたという。サブウェイ・セクトのヴィック・ゴダードが表紙になった号とかもあったりして、音楽にしろ映画にしろ、たぶん日本で一番マニアックなアルバイト雑誌だったと思います(笑)。

MP:同じころグレッグソン&コリスターを駒形さんが載せてくれたんだよなー。

N:そうそう! 出てましたねー。

T:そういやさ、ロビンの来日の10月初めは同じ週に来日がいっぱい重なっているんだよ
なー。アル・クーパーとか、エイミー(・マン)もそうだけど。

MP:ヤバいよ、ロビン、動員負けるよー。

T:そういや、ロビンってさ、エイミーと友達でしょ? ロビンが東京にいる日に、エイ
ミーは都内でプロモーションしている可能性が高いんだよ。

A:4日だよね? ロビンの来日。

MP:そうそう、4日。4日の夕方。でもエイミーと仲いいのかな? グレンは間違いな
くいいけど。

T:面識はあるはずよ。ラルゴ仲間でしょ。とりあえず連絡とってみたら?

MP:そうですね。エイミーがいるよ、ってロビンに言っておけば。で、もしも仲が良い
とすれば、あとは自分で連絡とるでしょ。

T:まぁ、ミュージシャン同士で連絡とりあうのが一番いいよな。間にいろいろ入るより。しかしさ、ロビンの来日スケジュール見てみたら、あんまり時間ないね。鎌倉なんて行く余裕ないんじゃないの?

MP:そう、結局なかったですね。そんな時間は(笑)

T:のんびりと日本の心を・・って感じじゃないのかね。

MP:明治神宮で終わりだわ、明治神宮で。1日空く日がないんだもん。無理矢理作ろう
とすると日曜日で、鎌倉は混むだろうし。

A:まぁ、NHK-FMの収録が入ったからなぁ。

MP:鎌倉は1日フリーにならないと、行くのは勇気がいりますよねー。しかし、あいか
わらず脈略がないですよね、この対談。

T:今日はなんといっても名小路さんのロビン取材体験の話を聞かないとね。当時の事と
か覚えてます?

N:ちょうど3枚ポニーキャニオンで出て、その後ポリドールにA&Mが移った時期でしたね。だから担当の人がロビンの事を全然知らなくって。

T:誰だよ、それ。名前出していいですよー(笑)

N:とにかく担当者は音も知らないような状態で。僕たちは無理矢理、時間とってもらっ
たんですよ。

T:こっちから話を持っていったんだ。

N:そうなんですよ。こっちからお願いしたんですよ。そうじゃないと、全然、話とか来
なくって。だけどなぜか日本盤は出てて来日する、みたいな。

MP:あの時は何かの帰りについでに日本に寄った、って言ってなかった?

T:うん、どっかの帰りに寄ったんだよ。でさ、やっと思い出したんだけど、・・・こな
いだ話した時、誰かがキャンセルになってそれで会場押さえてあったから、急遽ロビンをやった、って記憶してたんだけど、そうじゃなくって、ロビンが急遽どっかの帰りで寄りたいって言って、それでスマッシュが、何かのイベントの後にやったんだよ。その日一晩にクアトロで2つやったの。だから9時くらいスタートとか、そんな感じだったんだ。

A:そうそう。いったん客を出して、やったんだよ。

T:・・・ということをこの前、人に言われてやっと思い出してさ。ほんと最近頭悪くっ
て(笑)。コンサートのことも、ほんと、うろ覚えなんだよな。名小路さんは、 覚えて
らっしゃいます?

N:それはなんとなく覚えてますねー。しかしずいぶん前のことで、取材の事もほんとう
に覚えてないですね。

A:この取材は、ライヴを見てからやったの?

N:いや、ライヴのね、前だったと思います。確か。ライヴ前で。来日の予定はだいたい
聞いていて、ずっと僕らは時間がとれるかって待機させられて、直前にやっとロビンの
スケジュールが取れてレコード会社でやった、という。まぁ、変った人だろうなとは思ってましたが、全然そんな感じじゃなかったですね。Gentleな人ではあったんですけど。

T:でも、この記事によると「まったくヘンなインタビューだった」って書いてあります
よ。

全員:はははははは。

N:その方が読者も喜ぶんで(笑)

MP:そりゃー、ロビン・ヒッチコックのインタビューだもんね(笑)

N:『クイーン・エルビス』の高橋健太郎さんのライナーを読んでたんで、そんなに驚き
はしなかったけど、まぁ、それでも普通ではなかったですよ。ほら取材の鉄則として
資料として自分のCDとか持っていくじゃないですか。で、僕が机の上にCD置いたりした
ら、頼みもしないのに、すぐそれを手にとってサインを書き出した(笑)。ちょうどイギリス人らしくサンドイッチがおいてあって・・

MP:あら、お腹すいちゃったのかしら、ロビン。

N:それをパクパク食べながら、って感じでしたね(笑)。質問してもサンドイッチ食べ
ながら絵を描いて、ほとんど目も合わせないんで、この人聞いてるのかなあ、と思ってたら、こっちが驚くくらいすごく的確な答えをしたりするんですよね。あぁものすごい頭のいい人だなって思いました。

MP:ロビンは、まったくひとりで来てたんですか?

N:えーっとね、その場には、一人しかいなかったですねー。だからたぶん一人だったん
じゃないかな。で、一応アルバムのプロモーションってことなんで『リスペクト』の話を聞いて、『リスペクト』の制作について話をしたのかなぁ。僕も実はその日にもらったような状態だったから。

T:じゃあ聞く方は、中味聞いてない状態で、取材したんだ?

N:いや、一応テープでもらってたような気がしますけど、盤は後からもらったような気
がします。それで、たぶん、例の・・このCDは台所で録ったんだ、みたいな話が出て。アンディ・メトカルフとの話を結構きいたかなぁ。

T:アーサー・リーとかについて、聞かなかった?(*アーサー・リーは60年代のLAを
代表するグループ、ラヴのリーダー。彼の名前を織り込んだ曲が『リスペクト』にある)

N:アーサー・リーは聞かなかったなぁ。印象に残っているのは・・・僕も自分の書いた
記事を読んで思い出しているような状態で。

MP:いや、そりゃーそうですよねぇ。ずいぶん前ですもんね。

T:じゃあ原稿読もうか(笑)。「俺がやっているのはシュールレアリズムでもなんでも
ない」って、ロビンは言っているね。

N:当時って、今みたいなアコースティックな感じではなくて、やっぱりカレッジ・チャートの流れとか、あと和久井さんがXTCの文脈で紹介してたりとか、割とポップ、ロックなアーティストとして認識されてたと思うんですよ。僕も完全にそれだったんで。だから彼の不思議な詞とかヒネったメロディとか、楽曲をどっちの方向に仕上げようとしてるのか興味あったんですよね。

A:起用したプロデューサーがポール・フォックス、ジョン・レッキーとかでXTCとの共
通点があったからかな。

T:つまりXTCと同じようなヒネったブリティッシュ・ポップとして聴いていたって事な
んだね。

N:ポール・フォックスとかジョン・レッキーなんて、まさにそれでしたから。ちょうど
イギリスのポップが下火っていうか、わりと「おマンチェ」だった時期でもあるし。そういう時に、じゃあポップ なものを好きな人が何を聞くかっていうと、やっぱりXTCとかちょっとサイケなのって事でロビンに行き着くんですよ。

T:(でも当のロビンは)「俺はXTCよりも60年代だ」って言って、威張っているよ! 
(笑)

全員:はははははははは。

N:僕はそういう流れから聞き出していたから、そのヘンのポップなところを、(インタ
ビューで)話としては聞こうとしていたんですよね。要はアメリカでの成功とか、それ
によって音楽がどう変わっていくのか、とか。ロビンは、アメリカについては何も言ってませんでしたけど、イギリスのメディアにたいしては怨念みたいな(笑)不満が強かったみたいです。やっぱり自分が白人であったりとか、アート・スクール出てたりとか、そういうものに対する変なコンプレックスがあるのかもしれないですよね。

T:でも、それも変な話で、イギリスの音楽業界の重要なところを握っている連中とか、
メディアの中心とかは、みんなミドル・クラスの出の連中なんだけどね。

N:本当はそうなんですけどね。書かれ方の問題じゃないでしょうかね。そのヘンが僕自
身インタビューしててうまくつかめなかったんですけど。そういうロックらしさにこだわって書くようなメディアに対して、ロビンはちょっと不満が強いように感じられましたね。

MP:ここでも「ジャーナリストがこうあってほしいと思うようなタイプじゃないから
な」と発言してますね。

T:まぁロックのステレオ・タイプの・・いわゆるワーキング・クラスの・・っていうの
には、入らないからな。社会の下層から怒りを訴える、みたいでなさ。でも、それはか
なりウソなんだけどね。だってローリング・ストーンズだって、ほとんどみんなミドル・クラスの出だしな。

MP:そうなんだ! それ、ずるーい(笑)

T:まぁ、アッパ−・ミドルじゃないけどね。

N:まぁ、ちょうどパンク一辺倒だった頃に、ロビンはソフトボーイズとしてサイケで出
てきたみたいな、そういう違いが自分の中でもあるみたいでしたけどね。インタビュー
では、そういう話をしたなぁ。あとは、そのポップ流れから・・・いわゆる70年代のポップとどのくらいクロスしているのかな、という話を聞きたくて・・・えっと、何を聞いたかな。例えばピンク・フロイドの後半とか聞いてないですか?とか、 セイラーとかカフェ・ジャックスとか(笑)、そういうの聞いてないですか?とか聞いたら、「いつの時代の話をしてるんだ!」って言ってましたね (笑)。

T:カフェ・ジャックスとかわかんないよ、絶対に(笑)名前すらわかんなかっただろ。

N:コーギスはわかるって言ってましたよ。

T:コーギスはヒット曲あるもの。あとピンク・フロイドは、ケンブリッジだからさ。

N:そうですねー。でもほんとその質問したらね、ロビンは「コーギスだって!?」って
怒ってました(笑)。たぶんB級なポップ・ミュージックとは明確な境目があったんでしょうね。

T:もちろんね。コレクターズのインタビューでは、ポップっていうものの例を出させた
ら、ロビンにとっては後期ロキシー・ミュージックだったでしょ?

A:『アヴァロン』とか。ほんと好きだよね。偏愛しているよね。

T:ロビンは、ブライアン・フェリーはすごく好きなんだよね。だからあれがロビンの考
えるポップなものなんだよね。しかし、さっきのミドル・クラス話だけどさ、いつも思
うんだけどさ、日本のUKロックファンってさ、やっぱり分かってないと思うんだよ。ミ
ドル・クラス、ワーキング・クラスの生活や考え方の違いの正確なところがさ。まぁ、そういうのって一番外国人には分りにくいからさ。実際に生活とか一緒にしてみないと分らないと思うし。ミドル・クラスのお坊っちゃんって言うけどさ、これこの間、イアン・ウイットコムと話してて思ったんだ。彼はミドル・クラス、それもアッパー・ミドルの出で、ボーディング・スクール(寄宿舎学校)のパブリック・スクールで10代を過ごしたわけ。その話でそうだなぁ、って思ったんだけど、イギリスの中産階級以上の少年って、つまり10代っていう親の愛情が一番必要な時期に親から引き離されるわけだよ。絶対にそれは心理的なものに影響する、って。しかもボーディング・スクールってすごく厳しく育てるからね。規則とか厳しい。それで、ジェントルマン、英国紳士に育て上げるわけだけどさ。だからイギリス人のエキセントリックさってのはさ、そういうところに一因があるのかも、って 話。

MP:なるほどー。深い。

T:日本人は高等な教育を受けさせるための寄宿舎学校とか、そんなにないでしょ。しか
し、ロビンはエキセントリックだって誰もが言うけどさ、アンディ・パートリッジとか
もさ。・・・でもイギリス人がエキセントリックだっていう印象を日本では皆持っているのかね? イギリス人は、表面的にはすごく・・いわゆるウェルマナード・ピープル(行儀の良い人)だしね。まぁ、そういう国民性は日本人と共通するところがあって、割とつきあいやすかったりするんだけど。で、イギリスにちょっと観光に行く程度だと「イギリス人は親切だ」ってなるよね。だから、そのイギリスのエキセントリックさ、って本当にイギリス人と付き合わないとわかりえない部分かもと思うね。あのピーター(・バラカン)がさ、「イギリス人ほどエキセントリックな国民はいない」って・・あの、表裏のない優しい、いい人のピーターがそういうんだもん。ほんと面白いなぁ、って思ったんだよ。そのエキセントリックさが・・まぁロビンにしても・・でも基本的にそういうものがある、って事なんだよね。イギリスではね。

N:そうですねー。それはあるし、それが知的な創造性につながっている人っていうのは、面白いものを作りますよね。

MP:極めてイギリス的だってのは、あるかもしれないなぁ。

T:あとさ、「Herald Tribune」のウェインのインタビュー! 彼の質問で面白かったのが、アメリカ人だからさ、やっぱりモンティ・パイソンを引き合いに出すんだよな。アメリカ人にとって、イギリス人のひねったユーモアで、エキセントリックといえば、やっぱりモンティ・パイソンになるんだよ。まぁ、ロビンも自覚してて、僕がインタヴューしたときも「アメリカ人はすぐモンティ・パイソンって言う」と言ってたね。でも、気分は悪くない、って言ってたよ。パイソンは非常にイギリス的であると同時に60年代的であるから、と。やっぱり60年代世代が産んだものだ、と。特にテリー・ギリアムの感覚やイメージ、あのサイケデリックな、ドリーミーな感じがね。ほら、コンサートのチラシで洋子ちゃんが使っている「僕は60年代に孵化した最後のヒナ・・」っていうロビンの発言。それは実はそのヘンの話をしている時に出たんだよ。「僕はモンティ・パイソンの連中より年代が10才若いけれども、あの時代の最後のヒナだ」と・・。だから、非常にイギリス的で、かつ60年代的ということで、ロビンは比較されてもいいかなと思っているみたいだよ。

MP:モンティ・パイソンは私は理解不能ですわ。まったく分らんないんだけど、あの世
界。

T:いや、我々はこうしてさ、日本のロビン・ヒッチコックの人気の無さに悩んでいるわ
けだけどさ、モンティ・パイソンの人気って、日本でも結構高いぜ。

MP:えーーっ。そうですか?

T:あれをさ、まぁ、広川太一朗とかの日本語吹き替えで楽しんでいるんなら、そればそ
れでいいんだけど、本当にあのオリジナルのモンティ・パイソンを理解するってのは、
ものすごい理解力と努力が必要だからね。

MP:あれ、ものすごい難しいと思う。英語もそうだけど、いろんなことの背景とか・・一度、茂木さん宅で、ビデオみたんだけど、茂木さんとかギャッハギャッハ笑っているのに、私はもう全然わかんなくって。

T:茂木さんは英語力も高いけど、すごい博識の人だからさ(笑)。でも、本当にモン
ティ・パイソンは人気あるんだよ。ロビンの100倍は人気あるよ。

MP:わかった! モンティ・パイソンのホームページとか捜して、そこにロビンの事を
書き込むとか! ダメかな。ミクシィとかあるかも(笑)。

A:あるよ、あるよ(笑)。

MP:でも、イギリス的なものが好きだって言う人のツボは、がっちり押さえられますも
んね、ロビンはね。しかし、レコード売れないよ、ほんと売れない。

N:当時から売れてなかったですからね。日本盤が出てるのに、全然駄目でしたからね。
あと当時イギリスで売れない中堅クラスの人達ってのが、どんどんアメリカに出ようとしてた、っていう時期だったかも。カレッジ・チャートとか。で、そのアメリカに進出してきたのを、そのまま日本に持ってこようとしたんだけど、日本ではそんなもの売れない、みたいな。

MP:当時の帯キャッチから何から、すべてカレッジ・チャートのロビンだったみたいで
すもんね。

T:そうなんだよ。日本ではカレッジ・チャートって・・。R.E.M.自体がたいして売れな
かったわけだからさー。そういう意味では、ヨ・ラ・テンゴとかよくやってるよなぁ。
逆にジワジワっと来たのかなぁ。

MP:ヨ・ラ・テンゴは、キャラ勝ちじゃないのー。(←ひどい発言! ヨ・ラ・テン ・
ファンの皆さん、ごめんなさい)

T:でもカレッジ・チャートとか盛り上がった時に、ラジオの制作会社がからんで、それ
を日本に持ってこようとしたのよ。ガゼッタって会社でね。第1弾でイベントやったのが、ヨ・ラ・テンゴなんだよ。R.E.M.はまた別に来たんだけどさ。でも、ほら、日本の大学生は普通のポップしか聞かないから。結局カレッジ・チャートって日本では生まれないわけなんだけど。

N:だから(ロビンを)売る場所がなくなってしまったって感じでしたよね。当時はね。

T:名小路さんってロビンとの出会いはなんだったんですか? 

N:やっぱり和久井さんが書いてたのを読んだんですよ。『クイーン・エルヴィス』がい
いんだ、みたいなのを読んだりして。ソフト・ボーイズは、再発する前だったものを一生懸命集めたりして知りましたね。

T:おぉ。和久井の文章で! (テレコに向かって)和久井クン、おぃ、影響与えてるなぁ!

N:当時「ポップ・インズ」(「ストレンジ・デイズ」の岩本さんの昔の雑誌)ですよ。
毎月のようにソフト・ボーイズが出てたんですよ。

A:えー、そうだったけか。ポップ・インズは、ウチにほとんど全部あるよ。今度よく見
て見よう。

N:たくさん載ってましたよ。

T:そうだ! 「ストレンジ・デイズ」の監修で紙ジャケ、どうよ。

MP:いや、それマジでね、来年、旧譜を再発する時にね、紙ジャケでやったら多少売れ
ないかなーって。

T:いや、今は、紙ジャケにすることは(再発を売るときの)最低条件だからね。

MP:日本で紙ジャケで出して外に輸出するとか? しかし「オブリテレイション・パイ」は売れてますよ。輸出で。もうン百枚もロビンのホームページ用に輸出しちゃった!

T:それ、いいじゃない!

MP:まぁウチは製造費だけだから、儲からないんだけど、でもそれでもスケールメリッ
トが出るから助かってますよ。実はこの前、ホーム・ページから「Robyn Sings」を仕入
れたんだけど、その値段と相殺したりして、すっごく助かってんの。

A:「Robyn Sings」はどうするの?

MP:9月の半ばに、インディ流通でサクっと出すつもり。

A:ところで、ロビンのホーム・ページといえば、これ(ロビンのホームページを運営し
ているDavid Geenberger/Duplex Planetのインタビューが掲載されている「MAP」を取り出す)。

MP:あ、すごい!

A:創刊号のMAP。2000年だけど、これがDavid Greenberger氏。NRBQのテリー・アダムズ
と一緒に写っているでしょ。

MP:あ、この人がいつも私がメールしている人?

A:そうだよ。アメリカでロビンのホームページを運営している人。

T:この人とメールしてんだ。

A:そう。Deplex Planetは、この人が、すべて運営しているんだよ。

MP:でね、ロビンのCDを買う時に、この人のレーベルのを、なんだかヘンなCD、10枚 くらい買わされた。

全員:はははははは

MP:なんだかちょうどCD送るのに、大きなボックスに収まりがいいっていうんで。で、
まいいっか、って買っちゃった。へぇー、そうかー、すごい人なんだね。

T:彼はウェブサイトのデザインだけじゃなくって、商品の管理もやってんだ?

MP:そうですよ。メールのやり取りとか、すっごいしっかりした優しい人。ロビンのホームページで通販をやると、この人が相手をしてくれる。

A:この記事を読むと彼のことがよくわかるよ。すごい人だよ。ロビンのホームページに
も紹介が載っているけど(http://www.robynhitchcock.com/office.htm)、老人ホームのお年寄りを取材して雑誌を出したり、CDを出したりしている。おもしろいから要チェックだよ。

T:(レコード・コレクターズのディスコグラフィーを見て)そういや『Star For Bram』
は、自分で出したんだっけ、ワーナーから出したんだっけ?

A:あれは自分のとこ。

T:あれ、CD化したら売れるんじゃないの? 

A&MP:CDになってますよ。

T:あ、ごめん、違うわ。これの話じゃなかった。『Mossy Liquor』の方だわ。

A:「Alright, Yeah」をスウェーデン語で歌ってるやつね。

T:これワーナーだっけ? 自分で出したんじゃないか。あれアナログ・オンリーでCDに
なってなかったよな。
(註:後の五十嵐さんからの情報によれば、まさにこの週にiTune Music Shop US でラ
イノ・レコード27周年記念の廃盤アルバム27枚の復刻があり、『Mossy  Liquor』が含ま
れている。初のデジタル化ということになる。要チェック!)

A:ところで、バングルズが最初のアルバムでソフト・ボーイズのカバーやってたじゃな
いですか? あれ、キンバリー・リューの…。

T:キンバリーの「GOING DOWN TO LIVERPOOL」の初出ってソフト・ボーイズだった?  すっかり忘れてるなぁ。僕はバングルズのコレクターなんだよ(笑)。
(註:これも実はカトリーナ&ザ・ウェイヴスが初出だったことが判明)

MP:スザンナ・ホフスですか? 好きですねー、五十嵐さんは、あのタイプが!

A:一番最初のシングルとかも、持ってるんですか?

T:あぁ、あれのオリジナルだけは高くて、さすがに持ってないけどねぇ。他はいろいろ
持ってるぞ。

A:あの頃のバングルズも、ようするにペイズリー・アンダグラウンドの片隅みたいな感
じで取り上げられていたけど、ペイズリー・アンダグラウンドのあのへんの連中って結構みんなソフト・ボーイズのこと好きだったんですよね。

T:あぁ、そりゃーそうだろうね。

A:バングルズに限らずね。R.E.M.も、多少ひっかかっている。

N:ドリーム・シンジケートとか。バーズっぽいところでもロビンとつながる。

A:「GOING DOWN TO LIVERPOOL」はキンバリーの曲なんだけど、なぜかロビン、最近ライヴで歌っているらしいんだよね。

MP:好きなんだろうね。

T:完全にビートルズって感じの曲だもん。

MP:ところでキンバリーと言えば! これ。この前ブーからもらったCDの入っている棚
からこんなものを見つけちゃった。これって発表になってないでしょ!(と自慢)

全員:見た事ない!

MP:そしたらFeaturing Robyn Hitchcockとか書いてあるし! お客さん手にいれられないから申し訳ないけど。このCD、98年ごろブーから売り込まれたんですよ。

T:(ジャケを見て)おぉ〜ファミリー・トゥリーですよ。それにCDRだね、これ。

A:へぇ〜貴重だね。

MP:あと話はそれるけど、同じブーから売り込まれたものの棚の中から(グレンのレコードレーベル、Quixotic Recordsから出ている)ニック・ハーパーが出てきたの。 ひぇーーーっ、世間狭すぎ、恐いっ!って思って。

T:例えば、キンバリー・リュー、一人で来たら、ラ・カーニャとかでライヴやれるかなぁ?

MP:いや〜来るなら、ロビンと一緒でしょう。なんだか私ソフト・ボーイズで呼びたく
なっちゃった!(と無責任な発言)ロビン、バンドで呼びたーい。

A:いいねぇ。

MP:森田(義信)さんが言ってたんだけど、最初のエジプシャンズの来日の時って3人
だったんだって。トリオだったら、いいかなーと。ロビン、来年も呼びたいなぁ。紙ジャケで旧譜だしてさー。紙ジャケもだいぶ安くなったしなー。『Train』とか『Eye』だけでもいいから、出したーい。

T:難しいのはさ、ほんとにいいものを出そうとするとさ、ソニーとか見ていると、ほん
と色校を5回とか出すわけよ。もっとも、そんな事、メジャーだから出来るんだよな。

MP:ひーーーーっ。色校高い! 絶対にウチなんか色校なんか何度も出せないもん。だ
いたい普通のCDの時も一発オッケーだもん。色校の時、もう文字は見ないようにしてい
るし。

A:ははははは。

T:今は最低でも再発は紙ジャケなわけなんだけど、うるさいんだよ、お客さんが。色が
微妙に違うとかさ。だから最近ソニーとかさ、先にBBSを作って、注文があればあらかじ
め言ってこい!と。そういう体制にしているんだよ。ファンに細かい事を確認してから作るみたいなさ。だからさ、せめて色校を・・せめて2回は出さないとな! 紙ジャケ出すなら、そのくらいの覚悟がないと!

全員:ははははははは

T:微妙な色合いを出すのに、あのインクとこのインクを絶妙にまぜました、みたいなさ。そのくらいやらないと売れないんだよ。

MP:でも、ほんとロビンのこういう作品だったら、そのくらいこだわって出したいです
よねー。でも9枚、紙ジャケで出したら、ウチはつぶれちゃうわ。

N:最近はネットで色校とかあるみたいですよ。エプソンだかなんだかの最新技術で。色
校よりは安いらしいよ。

MP:そうなんだ。いろいろ研究しないとなぁ。そっかー、うーん、紙ジャケかぁ。頭痛
いなぁ。でも『Train』1枚だけでもいいから出したいなぁ!!!

N:『Train』もいいですけど、このライヴ盤もいいですよね。(『Gotta Let This Hen
Out』)

MP:あーーー、これも好き。かっこいいですよねー。ビデモもあるし、DVDとセットと
か。でもDVDは高いんだよなー。プレスも、JASRACも高いし。

T:でもさー、理屈としてはDVDとCDってプレス代は、同じじゃないの? どうして高いんだろうね。

MP:さぁー?

T:海外プレスとかしたことある?

MP:いや。ないんですよ。韓国でプレスすると安いとかいろいろあるみたいなんですけ
どね。ちょっと恐いんで、ウチは全部某メジャー・レーベルさんでやっている。ここが、また細かくって、私が気付かない事まで見つけてくれたりするんですよー。

T:・・・しかし、対談の話が全然それたな。荒田くん、なんか話題振ってよ。

A:(笑)ロビン、前回来た時は、ずっとギターの弾き語りだったじゃないですか。でも、ほら、今度はピアノ使うって言ってたでしょ。で、ロビンは、また最近ピアノの練習を始めたみたいで(笑)。スタジオ・ライヴをビデオ・ストリーミングで見たんだけど、まぁ、うまくはないんだけど、結構いいんだよ。新曲でたぶんピアノ使うんじゃないかな。すごくいい感じなんだよね。

T:へぇー。それってどういうところで見れるの? そんなのホームページであったっけ?

A:いや、ホームページじゃなくって・・・。(註:ロビンのページにリンク上の「Archived Radio Interviews」を参照のこと)

T:ほんと荒田くん、詳しいよね。

A:ヒマなときに情報だけ取りあえず集めておいて、決めた時間にまとめてチェックする
んですよ。で、KCRWの有名な「Morning Becomes Eclectic」という番組でも、ロビンは
7曲くらいやってて、たしか最初は『SPOOKED』に入ってる「English Girl」をピアノ
でやってて、2曲目がなんと! あれですよ、「MindGames」、ジョン・レノン。
(以下、リンクを貼っておきます)
<Tuesday, March 8, 2005  Robyn Hitchcock>
http://www.kcrw.com/cgi-bin/db/kcrw.pl?show_code=mb&air_date=3/8/05&tmplt_type=show

<Monday, November 4, 2002  The Soft Boys>
http://www.kcrw.com/cgi-bin/db/kcrw.pl?show_code=mb&air_date=11/4/02&tmplt_type=show

MP:いやーん。きゃーーーっ。

A:でも歌詞が全部頭に入ってないらしくて、老眼鏡をかけて見ながら歌っているのがな
んとも・・・。ラジオだからリスナーはわからないんだろうけど、ネットではそのまま
見られるんでね。

全員:はははははは(笑)

MP:でもけっこうロビン、眼鏡、似合いますよね(笑)。

A:うーん、似合うけど、ライヴの時は、どうなんだろう(笑)。

T:そういや、タムボリンの船津さんのフェスティヴァル・レポートで、エイモス・ギャ
レットがアンコールに戻ってきてから、ギターのチューニングするのにチューナーが見
えなくて、老眼鏡を出してかけたってのがあったなぁ(笑)

MP:ロック・ミュージシャンはダメですかねぇ、老眼鏡(笑)。

A:野崎さんが自宅に言った時ってピアノあった?

MP:あった、あった。1階に。アップライトのピアノが。おばあちゃんのピアノとか言ってなかったっけ。なんかの文章に・・・・イタリアン・ブックかな?・・ロビンが子供の頃は「怒ったペンギンのようにピアノを弾いていた」って記述があって、笑ったんだけど。マンダラのピアノ、素敵だから。期待してくださいよ。

T:グランド・ピアノじゃなかったっけ?

MP:そう! でも、そうか、ステージで老眼鏡禁止令だしておかないとね。で、「Mind
  Games」の歌詞、デッカく書いて、ロビンに見えるようにする、と(笑)。でも、私が
最後に会った時って、ホラ、足ケガして松葉づえついてたから、老眼鏡かけるとオジイちゃんみたいで可愛かったですよ、すごく。けっこうロビンってそういう意味でも可愛いボケキャラだと思う。

T:大阪もピアノある?

MP:あるある。

A:あとハーモニカね。

MP:もちろん! 

T:チケット売れるといいよね。

MP:東京の2日目はだいぶ埋まってきた。なんだかんだでチケットぴあもいったんバツ
印(売り切れ真近)になって、あわてて配券追加したくらいだもん。あと初日の金曜日
はマスコミ動員で、なんとか埋める、だな。

T:しかし、ロビンはMCでボソボソっとわけわからない事を言うのが、日本では辛いよ
ねー。

A:MCでも、曲名言ってBy Robyn Hitchcockとか、よく言うよね(笑)By〜とか、なんと
か。あれ、おもしろい。

T:なんかよくいろんな事言うよね。By meとかね。

MP:MCって難しいですよね。グレンとかしゃべりだすとすごく面白いんだけど、やっぱり英語だと限界あるよなー。どうしても日本に来るとMCは少なくなるし。

T:まぁ、グレンの場合、身体でね、もうコミュニケーションとれる感じだけどね。 そういや名小路さんは、グレンはいつご覧になりました?

N:最終日ですね。最終日だけ観れて。

MP:チケット買ってくださったんですよねー。本当にありがとうございました。最終日
は盛り上がりましたね。

N:セッションも良かったし。

MP:(ギターの)古橋さん、よくやってくれたよねー。

T:古橋さんも「いや〜ミュージシャンやってて良かった!と思える夜でした」って言っ
てたよ。

MP:あぁ、それは良かった! ほんと心意気って感じ。

A:リハーサルとかなかったんですよね?

T:ミシェルとは(当日会場で)リハーサルやったけどね。ミシェルについては、古橋さ
んに事前に「何をやるかわからないんだけど、古い曲だったら、たぶんこのあたりの曲をやるかも」ってこちらで言っておいたらさ、古橋さんがその曲のコードとかを書き出しておいてくれたんだよね。で、当日リハの段階になって、ミシェルが「あ、それ知ってんだ、だったらそれやろう」っていうことに自然になって。だから割と昔の曲ばかりになってたでしょ。つまり、それらが古橋さんが準備してきてた曲だったからってワケ。グレンと古橋さんがやった2曲は良かったよね。「Take Me I'm Yours」とか、(古橋さんにとっては)生まれてはじめて聞いた曲だったと思うんだけど、よくやってくれたね。まぁ、ワンコードで弾ける部分も多いからね。でも(ギター・ソロに)すごい瞬間があったよね。古橋さん、生ギターが最近は多いんだけど、もともとはジェイムズ・バートン、アルバート・リー・タイプのテレキャスター派なんだよ。

N:なんとなくそういうの、分りましたよね。

T:だからそのあたりのフレーズが出たよね。

MP:しかし嵐のような来日でしたよね、グレンはね。

T:(グレンが帰った後)多少、元気になった?

MP:相当落ち込みましたけどねー。アーティストに帰られちゃうと、ホント駄目ですね。でも、もう大丈夫! もう入った、ロビンに(笑)。っていうか、昨日も某雑誌の
編集部とかいってロビンのことを熱く語ってたら、気持がロビンに入った(笑)。

T:そこの雑誌はやってくれそう?

MP:ほぼオッケー。あと絲山さんが応援してくれて、対談が某誌で決った。これは大き
い!

T:それはやっぱり絲山さんだからだろうなぁ。例えば村上春樹とジョン・ウェズリー・
ハーディングで、やってくんないかなぁ!(笑)
(*2人は交友があり、ウェズの来日公演には村上氏が招待に応じて観に来ていた)

MP:はははは。それはすごい。でもロビンはマスコミ受けはいいですよ。なんか、売れ
てないけど、それでもロビン・ヒッチコックっていうと知らないとマズいみたいな空気
ありません?

T:いや、ないだろー(笑)・・・いやいや! 確かにそういう風にしてメディアには売
り込まないとね。

MP:そうそう、最初から私が負けちゃダメですよね。でも絲山さんの出現は、ほんとに
うれしい。

T:有名作家さんがファンになってくれるといいよねぇ。

A:ロビン、作家さんとか好きな人、多そうだけどね。

T:日本のミュージシャンで、ロビン・ヒッチコック命って人いないのかね。

A:まぁ、 カーネーションの直枝さんとか?

MP:ソフト・ボーイズに思い入れのある人は多いと思う。

A:うん。ロビン、っていうよりかは、ソフト・ボーイズって感じかもね。

T:そうかなぁ。

N:でも、みんなリアル・タイムじゃないでしょ。

T:名小路さんは、日本のミュージシャンにも、よく取材されてますよね? いないです
かねー、ロビン好きなミュージシャン。直枝さん以外に。

N:うーん、どうかなぁ。あとロビンについては、ワーナー時代とA&M時代に違いを感じる人は多いですよね。僕は意外と、それを感じてた方だったんで。ワーナー時代だと聞
いてないものもあったりして。

T:ワーナー時代は、やっぱりアコースティックなフォーキーな路線ですしね。

MP:それよりもソフト・ボーイズのゴリゴリしてた部分に共感する人が多いような気が
する。森田義信さんなんか、完璧にそれですよね。もちろん森田さんとも『Train』もいいですよね、って話になるんだけど、ソフト・ボーイズの衝撃度はね ・・・

A:確かに。

T:そっかー、それを考えると、僕はやっぱり根がフォーキーだなぁ! しかし、まとま
んないなぁ。あいかわらず、この対談は。

MP:あ、そうそう、グレンの話してくださいよ。グレンのコンサート・レビューもフォ
ローしたいんで。で、これ、起こす時、話の順番を逆にしますから。(とか、言って、
実際はつじつまがあわなくなるので、実際に話したまま起こしてます)

T:よし! じゃあ、グレンの来日公演を振り返る、ってことで。じゃあ振り返ろう!

MP:私はもう充分振り返りましたから、もう後ろはみない、って事で(笑) あ、五十嵐さん、ほんとうに金沢ありがとうございました。金沢で出来たのは、本当に五十嵐さんのお陰です。

T:金沢といえば、「She Doesn't Have To Shave」は金沢でやりはじめたんだよね。で、誰かリクエストしたんだよ。

MP:そうそうお客さんがリクエストしたし、私も最前列で叫んだ(笑)

T:そしたらグレンは、もう10年はやってない、と。

N:はははははは。

T:10年はやってないといいながら、歌ったよねー。あの時は歌詞カードはあったの?

MP:あった、あった。私、事前にリクエストしてたし。でも、あの日は誰かお客さんが
あの曲を叫んだの。で、誰かが言ったから私も言えたの。じゃないと・・・・スタッフ
なのに(笑)、申し訳ないじゃん? しかもあの瞬間、なぜか、私、最前列に座ってた
し。

T:で、結局ほぼ毎日じゃないけど、3回くらいやったよね? それが金沢の思い出。あ
とは12弦ギターの弦を切って、僕が張り替えてあげたことかなぁ。

MP:あぁ、あったねー、あったね。

T:で、あの時は12弦ギターを弾いていたんで「Ticket To Ride」をやったんだよね。で、「Ticket To Ride」をやったら、お客さんからリクエストが来て 「Can't Buy Me Love」をやったんだよ。あのお客さん、誕生日とか言ってたよな。 だから結果的にビートルズ2曲連続だったんだよ。

MP:金沢は雰囲気が抜群によかったですよね。あの日からグレンの調子は、ものすごく
良くなった。

T:もっきりやにはカウンターがあって厨房からステージに回れるんだけどさ(そこを「Good Bye Girl」と「Black Coffee in Bed」を歌いながら回った)、そのことで後でグレンにギャグ飛ばしたら受けたんだよ。よく50年代のイギリスのリアリズムの映画や小説を「キッチン・シンク」って言うんだけどさ、例のスクイーズ本でもクリスがそういう家庭の事とか歌っている曲を「キッチン・シンク的だって」使っていたんだ。で、それこそ今日のグレンはカウンターの洗い場とかの前で歌って「これがほんとのキッチ
ン・シンク・ソングだね」って言っ たら、ウケてたな。

あと、あの日は何やったったけ。あ、そうそう、あの日はステージで何か落とした時にグレンが 「Ooops  Daisy」って言ったんだよ。普通は「Oops」ってだけ言うんだけど、
「Ooops Daisy」って古い表現だね。映画の「ノッティング・ヒルの恋人」でヒュー・グラントがそれを言って、ジュリア・ロバーツに笑われるシーンがあるんだよ。「そんな
言葉、いまどき誰も使わないわよ」って。まぁ、とにかくもう使われてないし、使ったとしても女の子が使うような表現なんだよな。それをグレンが言ってた、ってアンケートに書いてたお客さんもいたなぁ。でさ、僕も終わってからグレンに「グレン、Ooops Daisyって言っただろ、その言葉を実際に使う人に初めて会ったよ」って言ったら、グレンは一瞬考えてから、「いや、(マーティン・スコセッシの映画)「ギャング・イン・ニューヨーク」でダニエル・デイ・ルイスも言っていた」だって(笑)。あれは設定が100年以上前の映画だろーみたいな! あとは寿司も食ったし。そうだ、グレンはチラシの折り込み手伝ってくれたよね。

A:みずから?

MP:そう。優しいの、グレンは。だけど折り込み、めっちゃ下手くそなの。チラシが
あっち向いたり、こっち向いたりしちゃうから、結局グレンは触らないで見てなさい、って(笑)

全員:はははははははは。

MP:っていうか、あの時、寿司屋があくのを、もっきりやで待ってたんだよね。そもそも、あの日、グレンに準備はこっちでやるから少し寝てていいよ、後から来なさいって言ったのに、グレンったら、私たちと一緒に来ちゃったんだよね。

T:そうそう。で、あの時サウンドチェックで開口一番に「Always On My Mind」歌ったんだよね。その後、どっかでも歌ったよな。

MP:そうだったけ? タッド、よく覚えてるなー。

T:そうそう、スター・パインズ(の2日目で)やったんだよね。

MP:あれ、グレンの声とあいますよね。去年は大阪でやったんだよな。私、去年の大阪
はスクイーズの曲なんにも知らなかったから、あれにいたく感動したのを覚えている。

T:あれ、もともとはエルヴィス・プレスリーだけど、ウイリー・ネルソン版も有名だね。

A:ウィリー・ネルソンのヴァージョンを聞いて感動した、ってグレンは言ってたな。

T:そういや、ドキュメンタリー映画でグレンが発言してた「ウイリー・ネルソンとデュ
エットしたい」ってのは、かなり本気だと思う。あとカヴァーでいえば、ファウンテンズ・オブ・ウェインの曲をやってたんだよね。

A:去年、やっぱり大阪でやってたらしいよ。

T:ファウンテンズ・オブ・ウェインとは、去年だかに彼等がロンドン公演に来た時にグ
レンに電話があって、それでグレン呼ばれてステージに一緒に出たらしいよ。

A:彼らはスクイーズはすごく好きらしいし。

MP:あ、そうそう、荒田さん、インタビュー(CDジャーナルに掲載予定)ありがとう ございました。あの時、なんかグレン、面白い事言ってなかった?

A:エイミー・マンの「オブザーヴァトリー」の話が出た。エイミーとグレンのヴァージョンが歌詞が微妙に違うでしょ。で、そのわけを聞いたんだけど。

T:あ、僕もその話をしたなぁ、グレンと。なんて言ってた?

A:エイミーからあの歌詞をもらった時は、実はエイミーがまだ自分で歌詞の内容や並べ
方について迷ってて、で、エイミーはグレンが録ってから1年くらいたってから、また録音したから、 って言ってた。

MP:五十嵐さんが聞いた時は、グレン、なんて言ってた?

T:いや、僕がなんでその話をグレンに聞いたか、っていうと、ほら、オブザーヴァトリーって天文台じゃない? で、実のところ僕は、あの曲が天文台を舞台に使ったイメージと、恋愛の終わりという話の組み合わせがどういう効果を出しているのかがはっきりつかめないんだ、って話をしたんだよ。エイミーがなんらかのイメージを持って書いているんだとは思うからね。で、グレンに聞いたのよ。イメージがうまく結びつかなくってね、なんで舞台が天文台なのかいまひとつわからないんだけど、って言ったら、グレンも「僕もわからない」 だって(笑)。で、それで、グレンが言ってたのは、ストーリーとして今ひとつグレンも分らないかったんで、自分で歌詞を並べかえたって言ってたね。グレンなりに、ストーリーがわかるようにね。

MP:へぇー、面白いですねー。

A:エイミー自身も、だから相当迷ってたんだよね。

T:エイミーが、今度来た時に、またこの話は聞きたいと思ってて。

A:実際、主語の人称を変えたり・・WeをIとしたりしているよね。

MP:まぁ、この曲はわかりにくいですよね。その点、ロン(・セクスミス)ちゃんの歌
詞とかはさっぱりしてていいですよね。

T:ロンちゃんの新譜は買った? 僕はカナダに注文したんだ。アメリカは9月らしいよ。日本盤はどうなるんだろうね。

N:いや〜、聞いてないですねー。(註:Sexsmith &Kerr 「Destination Unknown」の日本盤はV2レコードから10月19日に発売予定)

A:そういや、グレン、またロンと曲書いているみたいだしね。

T:「By The Light of Cash Machine」って毎日やってたよね。

MP:やってた、やってた。まぁ、あれは日本盤の「インコンプリート〜」のボーナスだ
から、気をつかってくれたんじゃないかな、ってのはある。

T:本人にも訊いたんだよ。なんでオリジナル・アルバムに入ってない曲を毎日歌ってい
るんだ、って。そしたら、あの曲は先行シングル「Parallel World」のB面に入れたんだよね。で、入れちゃったから、本編に入れなかった、と。だから、当初は今よりあの曲に対する自分の評価が低かったみたいね。

MP:あれが、また12弦ギターでやるといいんだわ。

A:そういや、けっこう東京公演は必ずクリスの事を話してましたけど、あれは毎晩?

T:あれは「Naptune」を歌う時に、必ずクリスの話が出るんだよ。

MP:あの歌詞はひどいもん、やっぱり。自分でもフォローしたくなったんじゃないかなぁ。

T:そう、だから一時は(関係が)ひどかったけど、それでも愛してるんだよ、と言うわ
けだよね。そういやローナたちと打ち上げにいった日にさ、ローナたちがあんまりスクイーズのこと詳しくなかったから、クリスが歌詞書いて僕が曲を書いていたんだよ、みたいな基本的なことをグレンが説明しててさ、で、その時に言ってたよ。バンドを始める前までは本当に大親友で、バンドを始めてからはだんだんと離れていった、って。レコード・デビューするまでは大親友だった、と。しみじみ話してたよね。

A:それで何年もやってたわけだもんね。だから、本当に男女の恋愛みたいなもんだよね。

MP:私もそのヘンは理解不能。なんだか立ち入っちゃいけない部分のような気がする。そういや、今回のグレンのMCで面白かったのは、グレンの行った学校って、イギリスで
も割と初期の段階でランゲージラボを導入した学校だったという話。で、フラ ンス語のレッスンで、すっごくグレンはシャイで、自分の順番がまわってきたら、どうしよう、ってビクビクしてたのが、トラウマになっちゃったんだか、今でも思い出す、っていう話。I was very shy childって言ってたでしょ。

T:何の曲のとき?

MP:肝心のそれを覚えてないなぁ! でも、デパートでも店員さんに言葉通じなかった
らどうしよ、みたいなこと考えたりするらしくって、で、その時わかったのが、「あぁ、この人、ほんとはシャイなんだ」って。ステージの上では、あぁしているけど。本当の部分ではね。

そういや、ほら、覚えてます? 最後の日の打ち上げで皆におごってやる、って言うの
を日本語で言うにはどうしたらいいんだ、って言ってたでしょ。で、五十嵐さんが日本語教えてあげたのに、グレン言えなかったでしょ。で、私が「グレンはシャイだから」って日本語で言ったら、グレンったらその「シャイ」って言葉だけ聞き取ったらしくて、言われてクヤしかったのか(笑)、無理矢理、日本語で言ってたでしょ。ああいう性格は、すごく面白いと思う。しっかし、グレンったら、Tシャツの売り上げとか現金渡すと、みんなにおごっちゃうんだから(笑)、気前がよすぎ。もう今度からはスザンヌに渡すまで現金には固く封をしちゃおうと思って(笑)。

T:イギリス人はパブにいくとラウンドで奢るからね。でも日本だと一杯あたりの値段が
だいぶ違うから、気軽には奢れないよ。

MP:まぁ、でもあぁやって関係者とかに毎回必ずご馳走してくれる。すごい気持のあったかい人ですよね。でもあの日は夜もすごく遅かったし、私は疲労最大。だから最後まで皆さんがいてくれてグレンもうれしかったんだと思う。私と二人だけで打ち上がってたら、めっちゃ地味じゃーん(笑)

A:でも初日は最後二人だったんでしょ? ローナたち帰っちゃって。

MP:そうそう。でもその時は、真面目な話ができてよかったですけどね。

T:あの時はローナたちとカラオケかダンスにでも行くかと思ったよ。吉祥寺じゃなかっ
たら、毎晩つきあったんだけど。

MP:吉祥寺ってのがガンでしたよね。

A:でも、Star Pinesで聞けたのは良かったなぁ。音響的にも申し分なかった。

T:Star Pinesだと奥にも階段があって、ぐるっと回れるからね。2部の頭では便利だよね。

A:外に出れないから、よかったんじゃない?

MP:外に出ていいよ、とは言ったんだけどね。言ってあったんだけど、外が暑いから結
局止めたみたい。

T:誰か扇風機持って後を追いかける、とかね(笑)

MP:あの扇風機もグレン専用だから、次の来日まで封印ですよ。あんなの誰も他に使
う人いないよー(笑)。インストアとかでも使う、とか主張するし。「インストア、6曲だけだから扇風機いらないよね」って言ったら、グレンったら「えっ、ないの?」とか言い出して、あわてて太田にStar Pinesまで取りに走らせて(笑)。グレンったら、休憩のときとかに、服みせて「ホラ、扇風機があると全然違うんだよ」 って。確かに扇風機があったっているところは、汗かいてないんだけど、あたってないところは汗でビチョビチョ。

A:3日目だけ、服を変えてなかった?

MP:あれ、お客さんにもらったTシャツなの。取材の時にも着てたけど、すごく気に入ったみたい。

T:そういや、3日目だけだったよね、半ズボンじゃなかったのは。

MP:あれねー。ステージ見ながら音を聞いている時は別に良かったんだけど、写真になってみると・・あぁ、無理にでもズボンはかせればよかったなぁ、って(笑)。

全員:はははははははは。

T:あと、こぼれ話シリーズっていうと・・・熱心なサッカーファンだって言われている
けど・・・あの、料理した日(5日)。あの日に話したら、そうでもないみたい。子供の頃は音楽少年で、スポーツは苦手だったみたいだね。サッカーとかは興味なかった。でも、自分の子供が大きくなって、子供がサッカーの試合を観たいっていうんで、子供を連れて行って、それで自分も興味を持ったってことらしいよ。で、チャールトンのサポーター・ソング作ったみたいだけど、あれは実際チャールトンでは歌われていないと言ってたな。作った時はまだサッカー・ファンじゃなかったから、チャント風というか皆で歌う風に作ってなかったと。サポーターがスタンドで皆で歌う風には作られてない・・・ということだそうですよ。ただ、アメリカでなんかのスポーツのスタジアムでアメリカ国歌をゲストで歌った経験があるとは言ってたよ。
でも、チャールトンの試合を観に行くと、やっぱりサウス・イースト・ロンドンだからさ、スクイーズのメンバーだというと地元の有名人だから、みんなが「おぉっ、グレンだ!」てな事になるんでしょ、って訊いたら、そういうのはあるんだけど、フットボール・スタジアムには独特のメンタリティーがあって、「俺はもう3歳の頃からずっとチャールトンを応援しているんだ」っていう連中がずらっといるわけだよ。だから、グレンも年間シート持っているわけだけど、回りはそういう連中ばっかりで・・・それにくらべると自分は新参者だ、と。

MP:そうかー。なんか死ぬ程サッカーが好きなのかと思ってた。ほら、去年大阪から戻ってきて新幹線の中で閉じ込められた時、新幹線の中からタッドに電話してさー、どこで試合見られるか、っていうんで、大変でしたよね、あの日。

T:だから、それはほんとに最近の話らしいよ。

MP:あの時のグレンはすごかったもん。品川駅でおりたと思ったら、私たちの前をどん
どん歩いてく、みたいな。すごい!って思ったもん。でも、よかったよー、あの時、観
れて。

A:そういや、カースティ・マッコールの話が出たなぁ。

MP:あ、あった、あった! なんで彼女の名前が出たんだっけ?

A:コラボレーションを頼んだって話だったよね。クリス以外に共作したい人って事で名
前をあげてもらったら、カースティ・マッコールの名前が出たんだ。もう死んじゃったけどね。

T:そういや、今回さ、アメリカで僕のブログにリンクしているスクイーズ・ファンがい
てさ、そこから反対にたどって見つけたんだけど、そこでデザート・アイランド・ディスクをグレンが選んでてさ。去年の僕らの取材の時に選んでもらったのと、見比べるとね、2/3は一緒なんだけど、一部は変ってた。ネプチューンズとかエミネムとか、ホワイト・アルバムとかは共通してるんだけど・・・で、久しぶりに見直してみたら、その中にカースティ・マッコールの「トロピカル・ブレインストーム」が入ってたね。

04年来日時に選んだ「Glenn's Desert Island Disc 10 (+1)」
1. Avalanches - Since I Left You
2. Neptunes - Clones
3. Jimi Hendrix - The Cry of Love
4. Nick Harper - Double Life
5. The Beatles - White Album
6. Kirsty McColl - Tropical Brainstorm
7. The Kinks - Maswell Hillbillies
8. Eminem - The Eminem Show
9. T-Rex - Electric Warrior
10. The Coral - The Coral
11. Stevie Wonder - Talking Book

A:グレンは結構新しいの、聞いているんだよね。子供が聞いているってのもあるんだろ
うけど。

MP:上の子供二人、写真みせてもらったけど、大きくなりましたよね。二人とも汗っか
きなんだって。

全員:はははははは

T:名小路さん、最終日を見てどうでした?

N:2部の始まりの「Good Bye Girl」は楽しかったですよね。あと「Black Coffee in Bed」あと「Tempted」が良かったよなぁ。

MP:ギターがうまいもんねぇ。「Tempted」のあのリフは、頭の中に残りますよね。

N:12弦であんなに弾けるってのは、ないですよねー。

A:まぁ、リード・ギタリストだったから、っていうのは、あるよね。ちょっと独特で、他の人はまねできない。

N:スクイーズで来た時も、かなり弾いてましたもんね。

T:Star Pinesとか1部はほとんど12弦で通したでしょ? 金沢とかさ、12弦とか6弦とか、取っかえひっかえだったよね? まぁ、弦を切ったってのもあったけど。

MP:あれは金沢だけかもしれない。広島の時すごく印象的だったのは「あれ、1部は全
部12弦じゃん」って思ったの覚えているもん。

T:6弦だと、ほら、もっといろいろやるからさ。

MP:そうそう、だから後半に6弦の曲をもってくると、盛り上がるってことなんですよ。でも、どうやら、どっちかにまとめたい、ってのはあるみたい。チューニングのこ
ととかあるのかもしれないけど。

T:「僕のチューニングとの戦いは永遠に終わらないけど」ってステージで言ってたよな。でも、 チューナー使わないよなー。

A:ああいうふうに弾いたら、ぜったいにチューニング狂ってくるって、本人もわかって
る。

T:でも、金沢の休憩のときだと思うんだけどさ、今どき12弦をチューナーなしで弾いて
いるのは、あなただけだと思うよ、って言ったのよ。そしたら「ステージに立つといつ
も使えばよかったな」と思うって言ってたけどね。

全員:ははははははははははは。

A:「Jolly Comes Home」って地方でもやったの? 

MP:やった、やった。良かったよね。

A:「Vanity Fair」も良かったよねー。

MP:「Vanity Fair」は、ほとんど毎晩やったと思う。

N:前回の来日でも毎回やってたと思うし、バンドで来た時もやってたと思う。

T:NHKの佐藤くんが、最終日の後半だけ観れたんだけど、横にいてさ。「Vanity Fair」
やったーって感激してたよ。

A:そういえば、東京の2日目の夜、グレンと食事したときにケイト・ブッシュがそろそ
ろ新作を出すらしいって話題をふったら、ケイトの兄のパディ・ブッシュって、グレンと同じ南ロンドンの界隈ではちょっと有名な存在だったとか。音楽仲間のあいだではカリスマ的なミュージシャンだったみたい。

T:ところでさ、せっかく名小路さんに来てもらったんで、もう少しロビン・ネタをもら
おうか!

MP:この名小路さんの持ってきてくれたロビンのCDとサイン、写真に撮らせてくだい。
(と写真をとりはじめる)

A:しかしグレンの時もそうだったけど、ロビンもセット・リストないのかなあ。

MP:ひぇーっ。よく勉強しておかないと、セット・リスト、メモれないなあ。グレンの
時は、大変だったもん。

T:一生懸命、手に書いてたもんねぇ!

A:ロビンも、やる曲が毎晩違う感じだもんなぁ。

T:曲も多いしねー。カヴァーもやるしね。

A:ディランは何やるのかなー。

MP:いまだに、私ディラン聞けてない〜。

T:『ブロンド・オン・ブロンド』は買った?

MP:買った、買ったけど、まぁ聞いたところでディランと契約できるわけでなし(←す
ごいずうずうしさ)。

T:でも「ブロンド・オン・ブロンド」聞いて、ロビンの音楽の理解を深める、と。

MP:「アヴァロン」は買いましたよ。

T:あなたTOP40愛好会で、あのへんは守備範囲でしょ。

MP:「More Than This」は先輩にテープとってもらって1曲だけ知ってましたけど、アルバムははじめて。買ってみたら紙ジャケでびっくりした。

A:あと「Satelight Of Love」(ルー・リード)とかね。

T: 「Satelight Of Love」歌ってんの? そういやハウ・ゲルブの来日と日程が重なってないか、ロビン?

A:ハウ・ゲルブの東京の初日が4日の渋谷公園通りClassics。微妙だけどずれている、
というか地方公演が多いのですれ違い。

T:今回は、(ゲルブは)小さいところが多いよね。回数が多いよね。

A:松本とかも行くし。

T:ちゃんとPAとかあるの?

A:どうなんだろうね。

MP:あれ、名小路さんの記事によるとロビン、やっぱりインタビュー中に絵を書いてい
る。こりゃー、もう取材の日はスケッチブックと色鉛筆だな。準備しておいたら、 最終
的には高く売れるものが出来るかも?!(笑)

MP:(12inchの写真をとりながら)かっこいいな〜ロビンなぁ。

A:お、この12inchってGO DISCS!盤じゃない?

N:「So You Think You Are In Love」。「デイリー・アン」で、GO DISCS!のコラムを
連載してたから。僕がGO DISCS!のコラムで、駒形さんがスティッフのコラムという。

A:へぇ〜っ。

T:そうそう、イギリスはね、ロビンのアルバムはGO DISCS!だったんだ。名小路さん
は、GO DISCS!マニアなんですか? GO DISCS!っていうと、ハウスマーティンズとか、
ビューティフル・サウスとかですよね?

N:そうそう。ポール・ウェラーもソロもGO DISCS!(笑)。

T:あぁ、ポール・ウェラーとかそうだよね。(レーベルの)全部番号が揃っているとか?

N:全部はないけど、けっこうありますね。GO DISCS!は、当時イギリスでメジャーから
出せなくなったいいアーティストを、こまめに拾ってるインディーって感じでしたね。
そんでアメリカのカレッジに売り込む、と。ロビンもそんな感じだったのかな。
 

と、この後、4人で、インド料理屋に流れていくのであった。
 

 


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