過去のライヴレポートをいただきました〜
1993.11.10 at Club Quattro ロビン・ヒッチコック

ロビン・ヒッチコック、なんと5年ぶりの来日である!

今回はTheEyptiansは一緒ではなくソロでの来日なのだが、前回の不入りを思えば再来日自体が信じられないくらいだ。
何でも昨日11月9日に来日して、明日11月11日には日本を発つそうで、今回のこのコンサートは彼がオーストラリアヘ行った帰りにということであわただしく決まったものらしく、「チケット発売もたった2週間前だったし、宣伝も充分とは言えなかったし…う−ん、これじゃ5年前の超不人りの二の舞かなあ…」などと心配しつつ、開場30分前、8時30分頃にQuattroへと到着する。と建物の入り口でこの日7時から同じ会場でコンサートをやったHITPARADEの面々がファンと談笑しているシーンにいきなり出くわしてしまった。
その前を通って会場の入り□を目指すと、おお!40人は並んでいる。スゴイじゃないか〜!客層は一見して年齢は高めではあったが。
開場になると皆椅子席を確保する様で、私が入場したときはステージの前には誰もいない。
おそるおそるステージ前に行くが、始めは誰も前に近寄って来なかったので何だか恥ずかしい。決して満員ではないが5年前の数倍は入っているだろう。宣伝も殆ど無かったと言う事を考えれば、結構ロビンの知名度もあがったのではないだろうか。

さて定刻9時30分を少し回ってロビン本人が白と紺の模様入りのシャツを着て登場。しかし5年振りに見た彼は、何と驚いた事に見事な白髪頭になっていた!。それに何か雰囲気がちょっと丸くなったみたいな感じだ。前見たときは何だか殺気みたいなのがあって怖くて近寄れなかったものなあ。

今回はソロ・コンサートということで、彼のアコースティック・ギター一本弾き語りというスタイルで行われたのでステージは薄暗く、中央の本人にもあまり明るくないピン・スポット・ライトが当たるだけだったが、かえってこれが彼の歌の世界を表現するのに雰囲気十分の演出となった。

初めて見た人にはこれがあっけにとられること間違いないシロモノなのだが、今回もまた一曲目を歌い出す前にいきなり彼お得意の一人芝居?が飛び出した。妙ちきりんな大袈裟なゼスチャーを突然無言で大まじめにやった後、なぜかシュワルツネッガーの真似を始めてしまったのだ。

「ソロ・アルバムの曲ばかりだったらつまんないなあ…」などとファンにあるまじき不届きな事を考えていたが、その心配は杞憂でTheEyptiansの曲が殆どだったのだが、いささか緊張気味に始まっものの2曲目の「Madonna 0f The Wasps」でオーディエンスの反応がぐっと良くなり、思わず日本語で「ドモ、アリガト」と機嫌を良くした彼は、ここでリラックス出来たのが良かったようだ。

そして私が彼の曲の中で最も好きな曲で、前回はコンサートのラストの曲だった「Heaven」は今回は5曲目にさらりと演奏され、驚いてしまったが中盤はその他、「My Wife&My Dead Wife」「Airscape」等、日本盤が出ていない時期の曲等も含め昔のナンバーでまとめていく。

よく言われる歌詞の不気味さ−『女王陛下の血管の中は由緒正しく穏やか/一度は中に人ってみたいものだ/*Veins Of The Queen』『彼女はエジトのクリームを体中につけるのが大好き/*[Eyptian Cream』−もさることながら、RobynHitchcockというソングライターはその歌詞に反して、耳に馴染みやすい素直なメロディーを書く人なので、アコースティック・ギター一本だけでぐんぐん観客を自分の世界に引き込んで行くのがはっきりとわかる。

おまけに機嫌が良い今日の彼は、歌の合間には「このツアーで今日が一番嬉しいねぇ」とか「ドモ、アリガト〜」やらその他、おかしな声色を使ったり、かまわずに英語でMCがぽんぽん飛び出す。

コンサートも中盤を過ぎてから、シャツの袖口のボタンがギターを弾く時に当たって音がしていたのが急に気になってきたらしく、突然大声で「このボタンがギターに当たるんだよなあ。このボタンには眠ってて貰おう」などと言いだし、いきなりシャツの袖を腕の上の方まで捲り上げる。一応本編の最後を最新アルバムの「The Yip Song」で盛り上げてしめくくり一旦引っ込んだが、観客は大ウケで5年前にはとても考えられなかったびっくりするような盛大なアンコールの拍手に答えて、ド派手な原色幾何学模様サイケ・シャツ(?)に着替え、おそらく上機嫌で再び登場した彼はこの日初めてエレキ・ギターで4曲を演った後、「マタネ!」と日本語で言い、去っていった。 

そして客電が付き、音楽が流れ飴めてしまったのだが、大盛り上がりのオーディエンスは殆ど全員が構わずにアンコールし続ける。私も「ちょっと無理かなあ」と思いつつ拍手していたら、なんともう一度音楽が止み、客電が消えロビンが登場したではないか!この予想以上の好反応には本人も驚いただろうが、前回を知る分だけになかなか私も感慨深いものがあった。(あまりの反応の悪さにロビンが怒って1時間で終わってしまったのだ)

2回目のアンコールは再びアコースティック・ギターを持ってのセットだが、よほど本人も嬉しかったのか、またまた4曲も演ってしまった。約1時間半にも及ぶ、この日の本当の最後の曲はアルバム「Perspex Island」の1曲目に収録されている「0ceanside」。ロビンが再びThe Eyptiansを従えて日本を訪れる日が一刻も早く来る事を願わずにはいられない、素晴らしいコンサートだった。

三浦るり子
 
 
 


*三浦さん、投稿ありがとうございました。このあと再来日するのに12年、オーストラリアには13年かかるわけですから
まぁ、何がどうなるかは分からないもんですねー。

投稿ありがとうございました!
 
 


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