ROBYN HITCHCOCK & THE MINUS 5 TOUR 2006 REPORT

このツアーの企画がいつ確定したのか覚えていないけど、すでにロビンが、スコット、ピーター、ビルをともなってライヴをしているのはかなり前から知っていた。というか、ロンドンにロビンを見に行ったらこのメンバーだった。ロンドンでこの公演をみた時の自分で書いたレポートによると「このメンツで来日できるんだろーか」とあるから、すでにこの時はこのメンツでの来日話が進んでいたのよね、おそらく。もう自分の記憶自体あやふやだわ。何せ毎日すごい量の企画が立ち上がり、毎日すごい量の企画がつぶれていく(笑)。そんな中、よくこの企画が生き残り、実現までこぎつけたと思う。

そうそう、まずフジロックに売り込んでいたんだよな、確か。で、フジロックがNGとなったのがたぶん1月の頭。どうしようかと言ったらそれでも日本にぜひ来たいよという話になり、たしか、この1月のロンドンの時点でツアーは6月のまん中か10月がいいよね、とロビンが言っていたのを記憶している。でも6月となると新作がまにあわないかも、ともロビンはすでに言っていた。すでに10月のグレンはこの時点で決定してたから、グレンと重なるとイヤだなぁと思ったけど、とりあえず了解、やろう、やろうみたいな感じで話をした。

ロンドンでのライヴが終わり、パブであった打ち上げでのスコットの印象も良かった。私がロビンと仕事の話をしはじめるとその空気をさっと感じ取って「なんだい、仕事の話しかい」なんてよってくるところが熱心だな、と思った。ピーターとビルにはさくっと挨拶しただけだった。あの時も、打ち上げで彼等はアコギを取り出し彼等はひたすら歌っていた。あの、少年の目をして音楽してる、みたいなところが良かった(このアイディアはのちのちクルーズボートへと発展していく)。

さて1月に出張から戻りフジロック/スマッシュさんの後にも別のプロモーターに売り込むもやっぱり断られ、仕方なく毎度の手打ち(自主制作公演)となった。さてこのクラスの公演を自分で仕切れるのか。非常にプレッシャーだ。某編集者などは「ピーター・バックが来るなんてウソじゃないですか」とまで言っていた。(まったく失礼な奴)

そうこうしているうちに元ミューズホール、その後ON AIR WESTでケンソーの初ライヴでお世話になり(あの時も寺田さんじゃなければ出来なかった)、今SONG BIRDでFABとも親密に仕事をされている寺田さんが声をかけてくれた。ロックの公演はそれだけでお金がとてもかかる。寺田さんにはミューズホールでGregson & Collisterをやった時からお世話になりっぱなしだ。今回の公演もFABさんじゃなければ絶対に出来なかった。実際2004、2005年とFABさんには3x3の公演企画で多大な御迷惑をかけてしまっている。だからそのリベンジとしても、ほんとに今回一緒に公演が実現できて良かったと思う。



10月2日(月)

まずは観光がてら早く日本に来たいという、ピーターとビルが一足先に成田に到着した。前日に「成田から市内へはどうやって出るんだっけ?」というメールを送ってきたビル。「もちろん私が迎えにいくから心配しないで」と言うと、ビルはとっても恐縮した様子。マイナス5については、基本的にすべてスコットとメールで打ち合わせをしていたわけだけど、ビルとはドラムの手配で直接話をする機会がたくさんあった。みんなのパスポートをもってバンド代表でビザの申請をしてくれたのもビルだ。ドラムの「ド」の字もわからん、私にビルは丁寧にいろいろ教えてくれた。私は本当に何もわからずバスドラ、何インチ、スネア、何インチみたいなのを言われるまま伝言ゲーム状態(笑)、つきあってくださった神田商会さん(Gretsch Drums)にも大感謝。

ほんとうはね、こういう楽器があるステージってのは舞台監督がいて、楽器テックもいるもんなんですよ。でも、そんな人たちを雇う予算はどこにもなかった。以前、私が制作したロックのライヴは、2001年のアイオナだったが、アイオナはCDがかなり売れていたため、ツアーは赤字だったけどそれでもプロフェッショナルな舞台監督さんを雇う予算があったし、楽器テックさんも一人ついてくれた。だから少なくとも私は主催者として「音がでないんじゃないか」という不安からは解放されていた。でも今回は違う。とにかくすべて自分で責任を持たなければならない。今回、ライヴハウスというスタッフ以上に、ステージ周りの仕事をしてくれたFABのスタッフの皆さんにも大感謝。ほんと「それは私の仕事じゃありません」って一言で片付けることもできるのに。本当にありがとう。とか、書いていても涙が出そうだが、とにかくそれはこのくらいにして・・(笑)

さて成田でドキドキ待っていると、出てきました、ピーターとビル! 二人とも妙にすっきり。ビルは髪がだいぶ短くなった。と思ったら、どうやら前日に二人はヘアカットに行ったんだって。シアトル在住の二人は、同じヘアドレッサーを使っているらしく、ビルが来た1時間後にピーターも来た、とかそういう状態だったらしい。まぁ、これから2ケ月にも渡るツアーだから、髪も切っておかないとね(笑)それにしても仲良しの二人。

さてこの日は夕方の便で到着したので「どこかご飯食べるところ、押さえてあげようか?」と言うと「ぜひ」ということに。なので8時から私が良く使うお寿司屋ベースの居酒屋さんを予約。この日、本当は4人(ちなみに今回メンバー全員家族連れ)と合流したかったけど、まだプライベートな時間だし私はいないほうがいいかなと思ってパスした。

でも翌日は私も1日オフにして鎌倉につれていってあげる、という話をしていたのでした。

ホテルに到着すると夕飯に予約した8時までは時間が多少あまる。ピーターは早くもチェックイン時に私に某西新宿のお店の会員券をみせて「この店にまた行きたいんだ」と気合い充分。ビルが「地図を書いてくれれば自分たちでディナーに行けるからいいよ」と言ってくれるけど、心配だから送っていくわ、と言って、自分はその間、グレンの追加チケットをとりにマンダラさんへ・・等々、雑用をこなす。はぁー、ツアー前は時間がいくらあってもたりない。

で、8時ちょい前にホテルに戻って、彼等をつれて、その居酒屋さんへ案内。で、私はそこでバイバイ。でも後からやっぱりメニューまでは手伝ってあげれば良かったかな、とちょっと後悔。翌日彼等に何を食べたの?と聞いても、彼等は満足に答えられなかったのでした。英語のメニューあったはずだけどなぁ。
 



10月3日(火)

さて観光です!(笑)まずは渋谷まで電車で行き、その後鎌倉へ。(この電車ってはじめて乗ったけど、鎌倉に行くのはあまり本数がないのね。おかげで渋谷駅でみんなをまたせちゃいました)ピーターもビルも駅のキオスクに釘付け。狭い場所にチマチマというのが日本のイメージらしく、「ここで朝ご飯も食べれるし、新聞も読めるし、夕飯もここでもいいねぇ!」とか言っている。ここでピーターはコーラ好きだということを発見。翌日の楽屋にコーラは必須とスタッフに連絡。さすがアメリカ人だわ。

で、北鎌倉で下車。まずはいつもの円覚寺へ。なんとこの日は入場無料。で、けっこう混んでいる、ピーターとビルは、R.E.M.で来た時も、オフはあったらしいんだけど、やっぱりわざわざ観光はする気になれなかったみたい。今回家族連れだからすごく楽しい、って言ってた。まぁ、私もそうだよなぁ。出張先でいちいち観光しないもん。奥さん/彼女がパチパチ写真を取っているのを二人はすごくうれしそうに眺めていた。特にビルの奥様のフランキーはアーティストなので、こういうのにすごく興味があるみたい。

で、円覚寺の後は一軒家の素敵な場所で懐石ランチ。ものすごくお庭が素敵なところで「ロビンが来たら、ここで絶対に一曲歌うよね」なんて話していた。ちょっと高かったよ。ビルが「ここはクレジットカード使えるのかなぁ」とか言うから、「私はこんなだけど、一応あなたのレコードカンパニーなので、ぜひここ私に御馳走させて」と言うと二人ともビックリしてくれる。しかしビルもピーターもすっごい謙虚。今回の鎌倉も申し訳なく思ってくれているんだけど、私にしてみれば仕事前に人間関係が作れるいいチャンスなので、これはこれで有り難い。(もちろん大変は大変だけどね。鎌倉から戻ると家にはものすごい量のラストミニッツ仕事がたまっていたのでした、トホホ)

ここでピーターにお礼を言う。このツアーを制作するにあたってワーナーさんに挨拶にいったんだけど、担当の方はすごく感じが良かった。連絡すべきライターさんとか教えてくれて、すごく親切にしてもらった、でもプロモーターさんは電話したら、忙しかったみたいで電話にも出てくれなかったのよね、と言ったら「まぁ、別にコントラクトもなにもないから興味ないんだよ」なんて言っていた。(ちなみにワーナーの担当者さんは、ピーターに差し入れをもってコンサートにも来てくれた。ありがとうございました!)

ランチの後は、タクシー2台で長谷観音へ。これがいつもの私のコースです。で、観音様みて、洞くつにはいって、通りのところにあるアンティーク屋で入ったら、入り口のすぐの場所に蟹(の置き物/超リアル)発見! みんな「ロビンだ、ロビンだ!」と大騒ぎ。その後は大仏へ。これは大仏の前からのショット。

もちろん他にも写真はたくさんあるんだけど、プライベートだからこれだけですみません。大仏の後、タクシーよんで鎌倉駅へ。これで一応鎌倉半日コース終わり。

入場料とか私がずっと払っていてあげてたんだけど、彼等は律儀にもちゃんと計算して一人一人払ってくれた。本当になんて素敵な人たち。

帰りは横須賀線経由で東京駅へ。東京に戻ると明日はみんな独自で観光する、というので「一人で地下鉄に乗れるかやってみたら」と言って、私は彼等を前にして後ろからついていくことに。しかし、ほんと彼等は立派ですよ。間違いなく大金持ちのはずなのに、ちゃんと電車にのり堅実な生活をしてますよ。やっぱり本当のスターは違う。でもって、外国人の目でみると、東京は電車とか、やっぱり標識が難しいですね。それでも最近かなり改善されたと思うけど。で、彼等を前に歩かせてみれば、しっかりしているのは女の子たち。「こっちだわ、あっちだわ」とすごいテキパキ。男の子は黙ってついていくのみ。結構笑えました。

実は翌日彼等は日帰りで京都に行きたい、と言っていたのでした。(かなり無理があると思うけど)私ついていってあげられればいいけど、明日はスコットたちを迎えに成田にいかないといけないし。とりあえず彼等の京都のために、家に戻ると貸しきりタクシーツアーなどいろんな情報をホテルにファックスしてあげる。うまく行くといいけど。明日、早朝新幹線にのせるところまでやってあげようかというと、それはいい、と遠慮する彼等。

この日は表参道に戻るとそこで解散。夕飯はどうする?と聞くと昼間の懐石がまだお腹にあるので、ヌードルか何かにする、という彼等。とりあえず天気が不安定でずっと曇りだったけど、なんとか、もってよかった。私は飛んで家に帰り、仕事をする。



10月4日(水)

そして翌朝、ビルから電話。どうやら京都はあきらめてくれたらしい。プロモーターとしても、彼等だけであまり遠くにいかれるのも不安は不安だったので、ちょっとホッ。で、彼等は代わりに私があげた表参道の地図をみて明治神宮などにいって楽しんだ模様。

夕方はスコットとジョンと迎えに成田へ。まずジョンとその彼女がUAで到着。到着後約一時間ほどで出てくる二人。荷物は私がみていてあげるから空港内を散歩してくれば、と言ってウチのアーティスト用レンタル携帯をもたせ、スコットたちがついたら電話するからといっていったん解散。1時間ほど待ってスコットとその彼女も到着。で、二人は異常に出てくるのが早くて30分くらいで出てきたなぁ(笑)。いますよね、やたら旅慣れてて荷物少なくて、出てくるのが早い人(笑)

ジョンを呼び戻し、4人が揃ったのでさっそく都内へ。スコットとその彼女はスワローズとジャイアンツの試合をみたいと仕切りに言っている。ポーグスもみたいとか、はっきりいって全然観光気分(笑)。で、とっても楽しそう。ちなみに出発前夜はビリー・ブラッグを見たそうで、しきりにそれが良かった、良かったと連発していた。

車からビルの携帯へ電話。ビルとピーターたちも一緒に全員でご飯食べようということになる。またもや8時に食事ということでロビー集合にする。7時ごろホテルに到着し彼等をホテルに押し込むと、私はロケハンで、近所をまわり、ビルが前日と違うところがいいというので、今日は表参道駅のすぐ上の鳥良を予約。

さてホテルに戻りロビーで仕事がてら彼等をまっていると、なぜか全員一度におりてくるマイナス5。(部屋でミーティングでもしてたのかしらね)なんか全員が揃ったのに感動した私が「Minus 5 in Japan!」と言うと、みんなも嬉しそう。はい、全員そろったショットはこちら。
あぁ、早く音が聞きたい。いよいよだ。いよいよツアーが始まるーーーーっ

この日、鳥良に歩きがてら、ビルが何を食べるの、と聞くので「チキンウィングよ」と言うと「それは鳥良か?」だって。なんで知ってんだ!? このようにビルは非常にインテリで、いろいろ下調べしているらしい。すごすぎるよー。日本のメニューも一通り言えるし、すごい。

というわけで、チキンウイングを楽しんだあと(スコットだけはベジタリアン。ごめんねスコット)、その後は割としょっちゅう使っているシャンペンバーへ。時間も遅くなったので、私も帰宅。これから先が長いし、なにせ明日はいよいよ御大到着だもんね。がんばらないと。
 



10月5日(木)

というわけで、朝9:00成田。早いよー(涙)。同じ英国航空でも後の便にしてくれりゃ、いいのに。と、思いつつも空港へ。フライト到着後、1時間くらいで出てくる。あぁ、やっと到着したロビンとミニー。うれしい。うれしいよーーー。

そして到着して車に乗り、移動するなり御大はロビン節全開。あぁ、そうそう、こういう感じだったよな、ロビンは、と思う。御大はあまり細かいことをレポートされるのが嫌いなので、極力プライベートな話はさけますが、もう来るなり空気がすべてロビンに変わるのがなんといってもすごい。今回は昨年滞在時と同じホテルに泊まったので、ホテルの近くに何があるかとか聞いてくるんだけど、ほんとーに天然な人で、あまりに何も覚えてないから、「ほんとに何も覚えてないのね」と私が呆れると、「いいんだよ、お前の顔さえ覚えていれば。それからタッドとコウイチとアキコの事を覚えていれば」だって。な、泣かせる。

本当にロビンってすっごくすっごく素敵な人です。いつも本当に自然体で、変人って思われているけど、あんなにインテリで頭がよくて素敵な人はいません。とか、書いてても涙がでそう。上手く説明できないけど、あんなに友だちを大切にし、思いやりがあって、優しくて、そのくせ子供みたいにピュアな人はいないと思う。とにかくすっごく素敵な人なんですよ、ロビンは。あぁいう大人になりたいなぁ。

さて到着すると、ロビンはお腹がすいた、という。ミニーは疲れてとにかく寝たい、というので部屋へ。ロビンだけつれて近所の日本料理屋さんでランチ。ロビンはお蕎麦と海鮮丼のセットを注文。私もなんだかを注文。が、しかしすでに結構胸がいっぱいであまり食べれず。ツアー中はいつもそんな風になっちゃう。その後、ミニーのためにお寿司のパックを買おうということで、近所のスーパーへ。ロビンもそうだけど、フードモールってグレンも大好きなんだよなぁ。でも今日の夜は素敵なディナーを用意してあるからあまり食べるなと警告。ロビンは本当によく食べる(笑)。でもこのランチでロビンとちょっとゆっくり話せたから良かった。

ロビンが部屋に入ると私はアコギをレンタルしに、レオミュージックさんへ。というのも、今回アコギが必要なのは、日本でのアコースティックギグの日と船のパーティの日のみ。この後のオーストラリア中アコギをもってあるくわけにはいかん、というわけで、アコギはレンタルになったのでした。レオさんまでタクシーで往復しアコギを準備する。ついでにビルがほしいといっていたタンバリンとシェイカーも借りる。

しかしこうして全員到着してみれば、けっこう本人たちがもってきたエレキギター、ベースもかなり重い。もちろん会場まで歩いて3分だけど、こりゃー重いだろってんで、急遽トランポの手配変更。かつウチのスタッフも会場ではなく、いったんホテルに来るように伝える。こういうミュージシャン以外を動かす以外にも2次元で楽器の動かし方も考えていかなくてはいけないから大変。もっともプロモーターさんなら日常的なことなんだろうけど。(ちなみにこのギター類、行きはトランポがあったから良かったが、この後戻しはウチのスタッフが大変なメにあうことになるのであった)

さて夕飯前にロビンにギターをチェックしてもらう。なにせものがアコギなので、相手を選ぶ。幸い3台かりて、ロビンは一番しっくりくるやつに自分の弦をはって対処していた。でも面白いのは、ロビンってホテルのロビーでもギター弾きはじめると音楽に入っちゃうの。思わず入り込んでしまい、ハッとわれにかえり「あ、ごめん、ごめん」なんて言う(笑)。

一方のスコット、ピーターは楽器にたいしては本当にドライで、「なんでもいいよー」なんていって気にしもしない。弘法筆をえらばずってやつですかね。

さて夕飯はメンバーと私と絲山秋子さんだけ。とはいえ総勢12名。ホテルのロビーで待ち合わせするも、他のメンバーが全員オンタイムでおりてくるのに、ロビンは10分遅れ。「ロビンっていつもオンタイムじゃなかった?」とみんなが言うから「日本ではいつも10分押しよ」というと、ほんとに10分おしでおりてくるロビン。しかし、すごいロビンが登場したとたん、すべてがロビンを中心に周りだした!

すっかりお待たせしちゃった絲山さんと日本料理屋で合流。ロビンは絲山さんにカニのお菓子をもらい喜んでいた。(これが結構リアルです)ミニーは絲山さんに自分のイラストをプレゼントしてた。ちょうどこの日、絲山さんの対談がモーニングに載ったので、それをロビンはモーニングをおもしろそうに眺めていた。「柳沢教授」を対訳して読んであげたんだけど途中で挫折。いつかちゃんと訳してあげたい。下は何やら絲山さんに書いていた、ロビンのいたずら書き。

ロビンとミニーにマリメッコのボーダーのシャツと靴下をもらった。ピンクとグリーンで、ミニーとロビンのイメージ・カラーのボーダーシャツ。マリメッコというところが、またにくい! 表参道にショップができたわよ、というと、ミニーは絶対に行くと言う。かなり派手なシャツだけど、ロビン・ヒッチコックをプロモーションするならこのくらい着なさい、という事だろうか(笑)

さて宴もたけなわ、その後はどうしたんだっけ。記憶がないや。もう一軒いったかもしれない。とにかく私は帰宅。私も明日からはホテル住い。だけど今日は帰宅。

この日五十嵐正さんから携帯の留守電にメッセージが。「明日、ロン(・セクスミス)ちゃんが来るよ」とのこと。うわーい!
 



10月6日(金)

というわけで、この日はまず朝、西新宿へレコードショッピングの取材に。これにはロビン、マイナス5全員参加。ついでに奥方たちもついてきて総勢10名の大移動。ライターの五十嵐正さんがテキパキしきってくれなかったら、はっきりいってぜんぜんダメだったであろう。詳しい話は記事のネタバレになるので、のちほど。しかしピーターの西新宿でのイキイキ度は(笑)はっきりいってすごかった。なんか慣れてるんだよなー。パーーーーーッといって、すぐ商品を手に取る(笑)選ぶのも買うのも早いし、慣れている。

ロビンはどうかな、と思ったけど、思ったよりすごく楽しそう。すごく熱心に棚をのぞいていた。ミニーもスクリッティポリッティのシングルをみつけて狂喜乱舞していた。雨がビタビタふってすごい日だったけど、楽しかった。私もソフトボーイズのライヴ(アナログ)を買っちゃった。あとでロビンにサインしてもらおうと思って忘れた。

私はショッピングを手伝いながら楽器のトランポをチェック。これはこれで結構混乱。メンバーをホテルに戻し自分は無事に会場に入ったものの時間はオセオセに。なにせ始めての会場だからどのくらいテキパキしてくれているのかが分からない。

でも私が到着したら準備はかなり済んでいて(ありがとう、FABさん!)ひとまずホっ。あ、そうそう、本当はこの日はロビンのビデオ「Adventure Rocket Ship」が準備できるはずだったのが、けっきょくアメリカでの制作が間に合わず。流すことができませんでした。(ちなみにこのビデオ、10/20現在の今でもまだできていません)

下はサウンドチェック中のスコット。

この日は出演者も多いので、準備もたいへん。でも、なんとか間に合った。協力してくれた和久井さんバンド、そしてもうほんと立ち位置チェックのみだった絲山さん、ありがとうございました。ばたばたしちゃって、申し訳ありませんでした。

ステージはこの後の公演では客席になる位置に低めに設置、というか、ステージ自体上げてなかったです。お客とアーティストは同じ高さ。ビルとキーボードの位置だけ少しあげたくらいで、あとお客とミュージシャンをしきる敷居はモニターのウェッジのみ! ミュージシャンはスツールに座らせましたけど、これはこれでものすごくスペシャルな設定。

実はこれ苦肉の策だったんです。彼等にせっかく来てもらうのだから公演はなるべくたくさん作りたい。でも地方にいく予算はないし、そうなると東京で何回か演奏する機会はほしい、でも2日の公演チケットを売るのだけで精一杯だろう。ということで「何か別のアイディア」ということで、アコースティックギグを設定したのです。

この日、内容はおそろしく良かったです。実はMDの2チャンで録音してたんですが、ピーターなどは商品にしたらどうだ、という始末。いや、マイナス5のアコースティック、実際はじめだったらしいのですが、本当に良かった。

まずは和久井さんバンドの出演でスタート。

その後、五十嵐さんが多少その後の内容を紹介してくれたあと(すみません、タッド、急に司会お願いしちゃって。セットチェンジでの間が必要だったんで/笑)マイナス5が始まりました。

<セットリスト>
和久井光司ブラザーズ&シスターズ
(和久井光司、宮崎裕二 、須田千江子、渋谷有希子)
あの夏の感じ
氷河が来るまでに
ハリケーン
宇宙のリズム 遠い声

マイナス5
Aw Shit Man 
Twilight Distillery 
The Town That Lost Its Groove Supply 
Rest Of The World 
Cigarettes Coffee and Booze 
Find A Finger 
The Girl I Never Met 
Moonshine Girl 
My Life As A Creep 
Days Of Wine And Booze 
Rifle Called Goodbye 
Hotel Senator 
John Barleycorn 
Dear Employer 
Desperate For Someone 
I Still Miss Someone (Johnny Cash) 
Timebomb Highschool (Reigning Sound) 
 I Wish I Was Your Mother (Mott The Hoople) 

なんだか妙にみんな楽しそうで、ピーターがよくスコットに「次、あれやろう」みたいな感じで提案してたのが面白かった。ほんとに仲良しなんだよなぁ。あとジョンが歌ったモデル・ロケッツの曲が良かったですね。ジョン、かっこいい!


その後、休憩をはさみ、絲山秋子さんの詩の朗読です。ロビンはステージ袖で、じっと秋子さんの朗読を聞いていました。最後の方で同じフレーズがくり返されるところでロビンは「ふっ」と笑っていました。いい感じです。そしていよいよロビンの登場です。

絲山さんの朗読そして、ロビンの登場で、完全に会場の空気が変わりました。Full Moon in my soulです。
格好よかったーーーーーー。めっちゃ良かった。ここで本当にシビれまくってしまいました。


<セットリスト>
絲山秋子「月がのぼる」

ロビン・ヒッチコック
Robyn Hitchcock
Full Moon In My Soul 
Vibrating 
I Something You 
Sometimes A Blonde 
Birdshead 
Television 
Sally Was A Legend 
Adventure Rocket Ship 
Underground Sun 
Creeped Out 
NY Doll 
Queen Of Eyes 
Eight Miles High (The Byrds)
Gigolo Aunt (Syd Barret) 
The Ballad Of John and Yoko (The Beatles) 
Madonna Of The Wasps 
Ole Tarantula 

五十嵐正さんのブログへのリンク

ロビンは数曲ソロで歌ったあと、ピーターを呼び込み、そしてスコット、ビルを呼び込みました。Television、良かったですね。あの時、実は始めて一緒に演奏したそうなんです。「俺の前のアルバムの一曲め、知ってるだろ」なんてロビンは言って指示してました。すごい。


圧巻はピーターのイントロで、8 Miles Highが始まった時。本当に涙がでました。かっこよかった!!!!!!!!

ライブが終わるとスコットとピーターは即売エリアにすっ飛んでいってCDにサインしたりお客さんと写真を撮ったりしてました。ロビンも後から出ていってサインしてました。

さてこの日、本当はイタリアンレストランを予約してあったのだけどロビン他、ほとんどのメンバーが楽屋のお寿司を満喫したらしく(8人前くらい買ってあったお寿司はすべてなくなっていました)「もう食べるのはいい」と言い出し、じゃあ飲みだけでいいやということで急遽予約してあったイタリアンはヤメてその階下のバーへなだれこもうということになりました。いつも会場を離れる時はパニックです。なるべく早く会場をあけないと場所が片付かないし、お客さんのサインはなるべく長くやりたいし。で、私が会場との精算やもろもろで、会場を離れることができなかったため、ロンちゃんも含め、ゾロゾロと五十嵐正さんにお願いし、みんなを追い出してもらいました。私は頭の中で「あー、あのイタリア料理屋、あとで電話してキャンセルして謝っておかなくっちゃー」と考えていました。

ところが一行がそのバーに到着してみれば、バーは一杯だったらしく(普段けっこうすいているんですが、金曜日の夜だったんですねー)「上があいているから上でどうですか?」と言われ、最終的にけっきょく私がもともと予約してあったイタリアンに落ち着いたようです。(なんだぁ!)なのでここでスナック類だけたのもう、なんていいながら、ロビンはまたもやたくさん食べてました。で、後で私の携帯にたくさん五十嵐さんのメッセージが入っていたのが笑えました。「バーが一杯なので他へ行きまーす」とか「けっきょくここも、予約で一杯です、どうしましょうかね。あ、何? Yoko's table?・・ブチ(と切れる)」とか、「けっきょくヨーコちゃんが最初に予約した店でおちついてまーす」とか。ありがとう、五十嵐さん(笑)。これだけの人数、動かすのも大変でしたよね。

一部のメンバーは疲れたといってホテルに戻ってしまったようですが、なんだか非常に良い打ち上げでした。やっぱり演奏がいいと打ち上げがいいんですよねぇ。ホント。ビルは感動してロビンに「本当にいつもなんで音楽やってんだろうって思うんだけど、今日ロビンが歌いだした瞬間、あぁ、そうそう、このためだったんだっけなって思いだした」とか話してました。

あぁ、本当にそうです。まさにロビン、神降臨。

ロンちゃんも最後の最後までいて、楽しんでいってくれたようです。イタリアンを出ると、そこにはイエローコーンが。ロビンはロンちゃんと黄色いコーンと一緒に記念撮影してました。



10月7日(土)

さて、この日はいよいよ本番というか、メインのギグの日です。まずスコットが某雑誌のインタビューを受けました。スコットの真面目な音楽にたいする気持ちとバンドの楽しさが伝わる楽しい取材でした。この取材はCDジャーナルに掲載されます。楽しみにしててください。

あまり書くとネタバレになるので書きませんが、スコットによるとYoung Flesh Fellowsもまだ健在なのだそうで、先日スペインでコンサートをした、と言ってました。YFFの場合、4人が平等なため、何ごともなかなか決まらないのだそうです。その点マイナス5は、スコットがこうだ、ときめればそれを他のメンバーに伝えるだけで、割と進んでいくので、スコットとしてはマイナス5のほうがやりやすい、と言ってました。

取材の後、会場に入り、ビルのセッティングから手伝います。ビル・・R.E.M.のときはテックがついて自分で楽器を触ることなんかないだろうに。ライヴハウスのスタッフの皆さんもすごく協力してくれました。ちなみに私はビルのバスドラのヘッドに丸い穴をあけるのをやりました。ちょっとうれしいバスドラの穴(笑)。ちなみにくり抜いた穴は、大事にとってあって、あとでビルにサインをもらおうと思ってます。

ドラムのセッティングも大変でしたが、全体のセッティングも大変です。スコットがインタビューの後、早めに会場に入ってセッティングを手伝ってくれました。実はロビンもマイナス5も図面がなかったので、私がおっかなびっくり図面を書いていたのです。ロビンは「おれたちはビートルズと一緒」と言ったっきりだし(笑)、スコットは「当日どうにでもなるさ」とかいって、全然図面を送ってくれませんでしたから。恨むよ(笑)なので、ロビンの図面はファンの人が撮影したどっかにあがっていたステージ写真、マイナス5の図面はYou Tubeにあったブートビデオを参考に私がおっかなびっくり書いたのです(笑)

さてそんなわけでしたが思ったよりすべてがうまくいき、まずドラムの「ドン・・ドン・・」というチェックから始まり、ひと通りサウンドチェック。はっきり言って異様に早かった。さすが場数が多い人は違う。そして、せーのでバンドが一斉に音を出す瞬間。あぁ、やっとやっと音が出ました! あぁ、この瞬間はいつも感動します。やっとコンサートができるんだな、という。プロモーターにとっては涙の出る瞬間です。でもあっという間に明日最終日なわけだけど(笑)

その後御大もあらわれて全体のサウンドチェック。か、かっこいい!!!

そしてこの日は割と早めに5:00に開場。6:00開演。そうそう、いつもサウンドチェックから本番までの間、みんなFABの前の通りの突き当たりののところにあるお蕎麦屋さんのすっかり常連になっちゃったみたいで、毎晩、そこで本番前に食べていたようです。

マイナス5が始まりました。いやーーーー、ほんとにかっこいい。うまいです。そしてポップで楽しい。バンドやってるよーという感じがでていて本当に素晴らしいステージでした。

<セットリスト:マイナス5>
GHOST TARTS OF STOCKHOLM 
IN A LONELY COFFIN 
OUT THERE ON THE MAROON 
I'M NOT BITTER 
WITH A GUN 
THE NIGHT CHICAGO DIED 
COURAGE IS THE SMALLEST BIRD 
I WISH I WAS YOUR MOTHER 
YOU DON'T MEAN IT 
HOTEL SENATOR 
DEAR MY INSPIRATION 
A RIFLE CALLED GOODBYE 
TWILIGHT DISTILLERY 
DAYS OF WINE AND BOOZE 
LIES OF THE LIVING DEAD 
MARY LOU 
AW SHIT MAN
 

御大はずっと楽屋でコーンを書いていました。御大がコーンにセットリストを書くので、バンドがあわてて本番直前に、見せろ見せろ、とコーンによってくるのが笑えました。(ロビンが勝手につくったセットによるとピーターは一曲ごとに楽器を変えねばならず大変そうでした)コーンをステージに乗せ、いよいよ御大のステージです。

<セットリスト:ロビン・ヒッチコック&ザ・ヴィーナス3>
IF YOU WERE A PRIEST 
SALLY WAS A LEGEND 
OLE TARANTULA 
ADVENTURE ROCKET SHIP 
N.Y. DOLL 
FLESH NO.1 
CHINESE BONES 
BEAUTIFUL QUEEN 
RAYMOND CHANDLER EVENING 
THE AUTHORITY BOX 
CREEPED OUT 
MADONNA OF THE WASPS 
(A MAN'S GOTTA KNOW HIS LIMITATIONS) BRIGGS 
DRIVING ALOUD 

Encore
QUEEN OF EYES 
I WANNA DESTROY YOU 
8 MILES HIGH 
LISTENING TO THE HIGSONS 

五十嵐正さんのブログへのリンク

いや〜、かっこよかった。実は私はこの日はずっとステージの袖、ピーターの足下でずっと聞いていました。ピーターの足下で聞くとピーターのモニターの音が聴けて、これがめちゃくちゃ気持ちいいんです。ピーターが何をやっているかがクリアにわかる。私はこの日、ピーターのロビンに対する真摯な気持ちに本当に感動しちゃいました。ピーターはずっとロビンの顔をみて、ずっとロビンの音楽に集中してギターを弾いていました。ものすごくかっこよかった。ピーターがロビンのことをどれだけ尊敬しているか、誰もが感じることができる素晴らしいサポートでした。

いや、実際、ピーター・バックっていったいどんな人なんだろうと思ってました。もちろんロンドンで挨拶したときも感じのいい人でしたが、本当に今回はピーターのミュージシャンシップに感動しちゃいました。そして彼は圧倒的なプロのミュージシャンだということです。いや、R.E.M.ファンの皆さん、私になんか言われなくてもみんな分かっているでしょうけど、皆さん、あなた達のピーターは、本当に素晴らしい人ですよ。本当にピーターって何も言わない。もちろん知らない外国の町に滞在しているんだから不便なこともあるだろうに、文句を一言も言わない。

ミニーが言ってましたが、スカンジナビアのツアーでは電車が止まってしまい、めっちゃくちゃ暑い中冷房も止まってしまい、全員で大変なメにあったのだそうです(北欧のあの夏のヒステリックさは本当にすごい)。そんな中、ひと言も文句を言わなかったのがピーターなのだそうです。ピーターは、このツアーにおける自分の立場を本当によくわかっているんですよね。私に余計な迷惑をかけまいと本当に気をつかってくれてました。

実は今回マイナス5の来日取材を某新聞に売り込んだんです。そこのロック好きの担当者、いみじくもこのインタビューを断りながら言ってましたね。「実はロックの有名バンドのサイドプロジェクトっていっくらでもあるんですよねー。別に珍しくもないですからー」
ピーターがどんなに頑張っているか、知らないくせに。私は悔しかったです。大きなR.E.M.というバンドにいながら、自分の音楽の自由も確保するのは大変なことですよ。ピーターがどんなに周りに気をつかっているか、知らないくせに。その新聞のやつにいいたい。だったらお前も会社抜け出して、一人の人間として、なんか実現できるのかよって。

ビルもスコットもすごいです。このバンドツアー、このプロ中のプロの連中じゃなかったら、ダメだったかもしれない。本当に素晴らしかった。ビルの演奏も本当に素晴らしいですねー。けっこうドラマーにしては華奢な感じなんだけど、あのパワフルサウンドはどこから来るんでしょう。ドラムがいいと、ほんとにバンドがしまります。あ、そうそう、ビルはマイナス5とロビンとの間、休憩時間をなるべく長くほしい、って言ってました。2つのセットをたたくとき、まるで気持ちを入れ替えるんだって。

実は今回、アメリカ人の連中の中で、私が一番好きになっちゃったのはビルなんです。本当に紳士なんだよなぁ、ビルは。奥様もすごく素敵な人で、夫婦して本当に素敵でした。ビル、今度スローミュージック一緒にやろうね!!!

スコットはおおらかで、アメリカ人っぽくって、楽しかったですね。スコットは本当にロビンのことを良く見ている。二人でデュオとかもやっているから、本当に息もばっちり。コーラスも良かった。

ジョンも可愛かった。めっちゃくちゃ謙虚ですごくいい人でした。彼女さんも可愛かった。歌う声がいいんだ、ジョンが、また。新しいバンド、ぜひ頑張ってほしいものです。

そして何より、すべてをひっぱるロビン。圧倒的なカリスマ。他の人とはオーラが違ってました。ロビ〜ン、すごすぎるよー。

しかしこのサイズの小屋は本当に音をつくるのが難しいんです。あんなに脇の壁が接近して奥行きもそれほどあるわけじゃない難しい小屋。そんな中、音を格好よく作ってくださった、FABの音響スタッフさんに大感謝です。むちゃくちゃ感動しました。私、予算はないくせに、音の悪いライブだけは許せないんで。ありがとうございました!!

この日はゲストも多く、近くの居酒屋さんで打ち上げ。打ち上げの席でビルとけっこう話をしましたが、ビルが「毎晩ご飯御馳走してくれなくても大丈夫なんだよ」って言ってくれて、私はうっかりそれを聞いてアーティストの目の前で泣いちゃいました。あんまりそういうので涙をみせたくなかったんだけど。ほんとこのライブ、私がお客さんをたくさん集められないせいで、大赤字ですが、やって良かったです。ビル、優しすぎるよ。

ホテルへ戻る道すがら、プラダのビルの上に輝く月がとっても綺麗だね、といって、ロビンとみんなでずっと、ずっと見つめていました。



10月8日

翌日ロビンの取材をまず2本。1本目は某書籍、2本目は某映像取材です。まだネタバれになるのであまり書きませんが、本の方の取材で、私はほんとーーーーーに感動しちゃいました。なんか感動、感動と書いて、うまくこの感じを伝えられない自分が悔しいです。でも取材してくれたインタビュアーさんも「最近もっとも感銘をうけたインタビュー」と言ってくれました。わたしもインタビュアーさんに「ね、ね、私がロビンを好きなの、わかったでしょ!」とめちゃくちゃ自慢でした。記事が楽しみです。ロビンって本当に素晴らしい人だな、と思いました。内容を書くとネタバレになるので、このくらいで止めと来ますが、私はロビンの話をわきで聞いていて、ほんとうに涙がでそうでした。

映像取材の方はいつどうなるかは、お楽しみってことにして、これもなかなか素敵ですので、楽しみにしててください。来年早々には皆さんの手にはいるようなものになりますよ。

もちろん情報公開できるようになったら、皆さんに一番に報告します。

インタビューの後、ロビンはギター弦を張り替えるとかいって、ステージに座りこみ、ミニーが買い物に出ていき、たまたま、また私とロビンだけになりました。ロビンってね、すっごく頭がいいんですよ。ここですごく今後どうやってやっていこうかとか、こんなプロジェクトもあるんだとか仕事に必要な情報をさりげなく私にインプットしてくれるんです。私を信頼してくれてるんだな、というのが感じられる瞬間でもあります。本当にロビンって、ウチのアーティスト連の中で、もっとも仕事のやりやすいアーティストの一人かもしれません。外側からみると絶対にわからないと思いますけど。

さてこの日はスコットが「会場の椅子のセッティングを変えたい」と言い出しました。つまりお客の前のほうに椅子があるのがいやなのだそうです。とはいえ、チケットを販売している段階では席がどのくらい出るのか気にするお客さんも多いし、100席は出すと告知しちゃったし、どうしたもんかというわけで、あんなヘンテコな椅子の配置になりました。ヘンだよな、と思ったお客さん、私ではなくスコットを攻めてください(笑)。ちなみにステージ前のバリケードも取ってくれ、といったのもスコットです。だから最前列のお客さんはステージに手をついてステージを見ることができる、というわけ。まぁ、あれはあれで良かったですけどね。
でも、実際会場の責任者の方には、かなり心配されたんです(笑)、私が責任を取りますから、と言って、なんとか認めてもらいました。もちろんまったく問題なくコンサートは終わったわけですが。

<セットリスト:マイナス5>
Over The Sea 
In A Lonely Coffin 
Out There On The Maroon 
Lyrical Stance 
My Life As A Creep 
Where Will You Go 
Dear My Inspiration 
You Don't Mean It (The Possibilities) 
With A Gun 
My Retrieval Of You 
Twilight Distillery 
A Rifle Called Goodbye 
The Little Black Egg (Michael Stone) 
Eat At Home (Paul McCartney) 
Mary Lou (Steve Miller Band) 
Dear Employer 
Lies Of The Living Dead 
Aw Shit Man 
Strychnine (The Sonics) 

<セットリスト:ロビン・ヒッチコック&ザ・ヴィーナス3>
I Often Dream Of Trains 
Vibrating 
Birdshead 
Television 
If You Were A Priest 
Acid Bird 
Ole Tarantula 
Adventure Rocket Ship 
Underground Sun 
NY Doll 
Beautiful Queen 
Sally Was A Legend 
Somewhere Apart 
Creeped Out 
Madonna Of The Wasps 
Driving Aloud 

Queen Of Eyes (The Soft Boys) 
Give It To The Soft Boys (The Soft Boys) 
How Do You Sleep? (John Lennon) 
I'm Waiting For The Man (Velvet Underground) 
I Wanna Destroy You (The Soft Boys) 
Are You Experienced? (Jimi Hendrix) 

五十嵐正さんのブログへのリンク

なんだかアンコールはカバーをいっぱいやって、めちゃくちゃ変更が多かったです。ステージからおりてきたロビンは「長くなっちゃってごめんね。のってくるとカバーでやりたい曲がいっぱいでてくるんだよ」なんて言ってました。のちほど曲リストは整理しますが、今は記録したテープを聞いている時間がないので、とりあえず。

さてこの後も会場の撤収が大変でした。ウチのスタッフのハンナこと太田嬢は現在ケンソーのマネージャーもやっているし、自分でも制作をたくさん手掛けている人で、はっきりいって私の下についてくれるにはあまりにもったいない人なわけですが、彼女がくると、私はいろんなことを頭からはずせるので、本当に助かるんです。

おかげで、私がミュージシャンをつれていなくなったあと、ハンナはすべての楽器をたった一人で搬出し、それをタクシーに乗せてホテルまで届けるというものすごい作業をやってくれました。無事にタクシーが拾えるまで2台の乗車拒否にあい、同じタクシーさんに2往復してもらったそうです。ありがとう! 本当にお疲れさん!

一方、こちらはこちらで、打ち上げの場所のラストオーダーの時間が迫っているので、パニックでした。それでもなんとかラストオーダーに間に合い、無事みんなを食事させることができました。いつも、そこまでが本当に大変です(笑)ふぅー。

この日、ピーターは食事だけして先にホテルに戻っていきましたが、その時もピーターはすごく丁寧に私にお礼をいってくれました。私もピーターに「本当にすべてのIndependentな音楽をやるものにとって、あなたの存在がどれだけ励みなっているかわからない」と伝えました。ピーター、本当に来てくれてありがとう。

あ、そうそう、この日の打ち上げは中川五郎ちゃんと、ロビンたちのラジオブッキングに最後まで気をつかってくださった某放送局の佐藤さんもいらしてくださいました。

この日はその後、ロビン夫妻、ビル夫妻、ジョンたちがもっと飲みたい、ということになり、ホテルの近所のバーにくり出しました。なんかここも落ち着いていて良かったです。他にもいつものタッドとコウイチ(笑)と、絲山さんが一緒で、楽しい夜になりました。絲山さんはこの日がロビンとは最後で、ロビンと別れる時、ポロポロ泣いてらっしゃいました。絲山さんの日記にも書いてあったんで、ここにも書いちゃっていいですよね、絲山さん。なんか私もジーンとしちゃいました。ロビンってね、なんか本当に心のあったかい人っていうか、うまく言えないけど・・・・うまく言えないや、やっぱ。私はロビンに会えてすごくうれしい。今でもその幸運度を思うとあまりに幸せで涙がでそうになるくらいです。

この日は2時くらいまで飲んでたかなぁ。翌日は和久井光司さん主催のボブ・ディラン・サミットです。
 
 



10月9日(祝)

さて、この日は朝、私も割と時間がありました。とは言ってもツアー中はいつもアドレナリンを放出しまくってしまうのか身体中が必要以上に痛くなってしまうわけです。それでもボーーッと起きて、ホテルの近くのコインランドリーにステージで使ったタオルを洗いにいきました。ウチのステージタオルは枚数に限りがあり、翌週はタオル大好きグレンが来日するので、タオルを切らすわけにはいきません。

かつ、オーストラリアに行く前にみんな洗うTシャツとかあれば、一緒に洗うよと言っていたのに、みんな遠慮して預けてくれないのよね(笑)

で、ランドリーにいって、ガラガラやってたら、なんとそこに登場したのはビル夫妻! なんてこの二人はすごいんだ。もう地元に溶け込んでいるのかも。彼等のランドリーも手伝ってあげて、私もしばらくガラガラやったあと、タオルを片付けてホテルへ。

13:00にこの日帰国するジョンをホテルに見送る。車を手配して私は同行できないんだけど。ジョン夫妻は本当に可愛くて、可愛い二人でせっせと観光したらしい。どうやら早朝の築地とかもいったみたい(笑)。本当に今回はあまりゆっくり話もできず、ひと組ひと組、面倒みてあげられなくて申し訳なかったって感じ。ジョンを見送りにスコットもおりて来た。ジョンはパーティボートにのれなくてほんと残念、といって本当に丁寧にお礼をいって帰っていきました。いや、お礼を言うのは私の方だよ、ジョン。本当に来てくれてありがとう!!

彼等とバイバイしたあと、さっそくギターをかかえてスコットとロビン夫妻をつれて代官山へ。和久井さんたちとリハーサル。しかしこの日はあれだけ出演者がいて、あれだけごちゃごちゃしてたのに、びっくりするほどすべてがスムーズでした。和久井さん、そしてユウコちゃん。本当にお疲れ様でした。

この企画はもともと考えられてなかったのですが、ロビンの滞在が延びたと言うことを知った和久井さんと漫画家の浦沢直樹さんが企画してくれたのです。本当にありがとう。いろいろ口で応援してくれる人は多いけど、何度も書きますが、本当に親身になって、そして実際に行動してくれるのは、和久井さんだけです。

リハーサルのあと、みんなでご飯を食べにいったのですが、その時にミニーとした会話が笑えました。ロビンはお腹がすくと、すぐ怒るんです(笑)。「あれは本当に恐い」という話をして私が笑ったら、「あれはめちゃくちゃ子供っぽいわよね!」「大丈夫。本当に怒ったら、私がわってはいるから」だって。あぁ、ミニー。ミニーとした会話がいくつも、いくつも思い出されます。ミニーに会いたい。本当に素敵な人なんです。

ロビンは40分ほどスコットとアコースティック・デュオで歌ったあと、和久井さんのバンドにも参加。楽しく歌わせてもらいました。ロビンはギターなしでスタンドマイクで歌うとかっこいいですよねー、ほんと。

そしてアンコールで登場したTokyo Bob Dylanさんにみんな釘付け。ロビンなどは「Tokyo Bobとツアーしたい」としきりに言ってました。

<セットリスト>

あのこの日はスコットの彼女の誕生日で、彼女が行きたいといっていたLost in Translationのバーへいくことに。ミニーもケーキを用意していて、私もケーキを用意していて、2つのケーキをかかえて新宿に移動しました。そこにはビル夫妻が待っており、みんなで楽しく打ち上げとなりました。(結局このケーキはその日食べるチャンスがなく翌日船で食べることになりました)
下はミニーが注文したドリンク。

翌朝はグレン到着です。朝、早いよー(涙)。グレンネタは、グレンのレポートに書きます。
 



10月10日

この日の朝の話はグレンのレポート参照。

で、この日は東京湾クルーズパーティです。たまたま以前、アイリッシュのイベントでウチのミュージシャンを使ってくれたことがきっかけてまたもやヴァテアンさんにお世話になることになりました。最初みんなにこの件は仕事じゃないから疲れてたら参加しなくても大丈夫よ、と言ってあったのですが、けっきょくみんな乗船することに。こういう時、家族連れだったってのが良かったですね。家族連れだとちょっと観光しようって気になりますもん。

しかしこの日の仕切りは大変でした。この日はとうとうバスを手配しました。大人数で移動するのにタクシーじゃ大変だからです。バス高かったよう(泣笑)。でもバスに全員が乗ると「ツアーだ!」って感じがして良かったですね。本当だったらこのまま大阪とかも行きたかった。実際、ピーターやスコットはさっそく日本酒をあけてバスの中でも飲んでいました。ほんと楽しそう。

しっかしこのテのイベントは考えた方がいいですねー。皆さんも飲み会50名参加を仕切ってみれば分かると思いますが、つまり大変なんです。もちろんいろいろあるからキャンセルもオッケーですよ、と言ってありましたが、やっぱり直前にキャンセルあり、突如参加あり。えぇ、つまり普通の飲み会と一緒です(笑)。ライヴの方がよっぽど楽だったかも。今回なんとか安くすませるためにビールを友だちの会社にタイアップしてもらったり(飯塚くん、ありがとう!! 涙がでるほど感謝してます!!)本当に苦労しました。そうそう確か「手伝いましょうか」なんて声をかけてくれた優しい女性のお客さんもいたっけなぁ。本当にありがとう。

ちなみに船にしたのはロビンのアイディアです。最初日本のバンドのレコーディングとかに参加するのはどう?と言ったんですが、人の音楽に参加するのは嫌いみたい。いいですよね、その姿勢。このメンバーだったらかなりのギャラを取れたとも思うのですが。で、ボートはどう?といったら、ロビンが「絶対にそれがいい!」「全員セーラー服をきるんだ!」と言ってました。結局セーラー服はなかったですけどね(笑)

とにかくボートでは早く食事をすませて音楽にもっていくのが課題だったわけですが、なんといっても彼等はオフ(笑)。どうやって自然に上のデッキに流れるか微妙だったんですが、なんとかかなり早い段階で上にあがって、かなりの量を演奏してくれたので、よかったです。これがなかなかミュージシャン連は上にいこうと言っても移動してくれないんだわ(笑)

で、私的に感動だったのが、ロビンで、グレンとずーーーっと話していたのに、ちょっとビックリしちゃいました。グレンは今回も一人で来てたので、寂しくならないように気をつけてたのですが、ロビンとあんなに話をするとは思ってなかった。二人は相当長い時間、会っていないはずですよ。あとからグレンはロビンの事を「すっごいインテリジェントな人だね」と言ってました。

でもって、あぁいう時ってミニーって必ずさりげなく場を離れるんですよね、さりげなく。ほんとよくできた奥さんだと思います。ロビンとグレンはずっと話していて、二人を引き離すのに苦労しました(笑) もしかしたら今後具体的にロビンとグレンの何かプロジェクトがうまれるかもしれませんよ。

でもって、演奏についてはロビンが思ったより仕切ってくれたのがびっくりでした。本当はみんながベロンベロンに酔っぱらって歌ってたロンドンでの打ち上げの雰囲気を期待していたのですが、思ったよりちゃんと演奏してくれた。自慢じゃないけど、この人たちの演奏がPAを通さずなま音できけるってのは、おそらく他ではありえないと思います。(でも実際こんな面倒なこと普通のプロモーターだったら手を出さないのが普通、というのもあります、ハイ)

月が出ていて、ロビンが「Full moon in my soul」から歌いだしたのがカッコよかった。本当は中で演奏するだろうと思って、デッキの中に椅子を並べておいたんだけど、外でやったのがまた良かったですね。ま、もうとにかく御大にまかせておけばいいって事でしょうか。小心者のプロモーターは黙るに限りますわ、ほんと。

グレンとも「Flesh No1」やってくれたりして、すっごく感動だった。あの曲がこの東京できけるなんて。しかも本物のグレンのバック・ヴォーカルで。そうそうミニーが「Up The Junction」をリクエストしてグレンが歌ってくれましたが、コードが複雑すぎて、他のみんな大変そうでした。あとはビートルズをとにかくたくさん歌いましたねー。羽田に近付き飛行機がゴーっっと飛び立ったあとに「back in USSR」を歌ったのが超かっこよかった。

さてボートをおりると、さっそくホテルの近くのバーで飲みなおそう、ということに。バスで表参道へ。時間がもったいないので、メンバーをバーで下ろすと私は一人で楽器と船で使った道具などを持っていったんバスでホテルへ。楽器を下ろして、早速彼等のいるバーに戻るとみんな乾杯しないで待っててくれました。本当になんていい人たち。みんなと仕事できて良かった。

と、ロビンとの余韻に浸っていたら、この日はグレンからしっかりリベンジされちゃいました。詳しくはグレンのレポートをどうぞ。(しかしアーティストが2組同時に来日してるってホント大変ですわ。私にとっては、2つの次元が同時に存在する、そんな感じです)
 



10月11日(水)

朝まずガールフレンド/妻たちは、アメリカ便に乗るため、午前中にホテルをバスで出発。それをホテルで見送る。この日は私はグレンの本番をかかえてグレン中心だし、あくまで本来ならパースに9日の時点で行ってもらわなくちゃいけないところをプライベートな滞在延長ということで、そのヘンは割とドライに仕切る。

でも、みんなありがとう。本当に楽しかったよ! ピーター、ビル、スコットは女の子を見送るとそのまま買い物へ。彼等は今日の夜の便でオーストラリアへ移動する。ピーターがホテルのクロークに荷物を預ける時、「そのDVDの買い物のバック、オーストラリアで持って歩く必要ないよ。私が成田に行く時に持っていってあげるよ」と言うとやっとその荷物を私に預けてくれた。ほんとピーターからはなんにも頼まれなかったけど、最後に役にたてたかな。そう、実は25日に彼等はフライトの関係で東京に戻ってくる。

さてその後、私は、運良くこの日は予定してなかったんだけど、ロビンとミニーと3人だけでランチに出ることができたから本当によかった。(グレンがたまたま休んでくれてたから良かった)

二人は私に寿司ランチをご馳走してくれて「このツアーどうだった?」「みんなのことどう思った?」って一通り感想を言わせて話を聞いてくれた。あぁいうところが本当にあの二人は素敵だと思う。すごく私の仕事とかを気づかってくれているのだ。本当に自然に人がついていくようなキャラクターなんだと思う。もう一生ついていくよ、ロビン。

その後、ロビンがポストカードを書くというから、そこに素敵なカフェがあるから、ホテルのロビーで書くよりそっちがいいわよ、と表参道ぞいのオープン・カフェでお茶。私がケーキを2口で食べたら「わぁ!」とか言って写真を撮るロビン(笑) あぁ、こんな時間ももう終わりに近づいている。そこへスコットとピーターがあらわれ「そこのカフェはカプチーノが10ドルもするんだぞ!」と声をかけてくる。しっかしこの二人本当に仲良しなんだよなぁ(笑)いつもつるんでいる中学生の男の子みたい。

さて成田へ行ったバスがまた戻ってきて4:30に今度は第2便のオーストラリア組をのせて成田へ。私はロビーでバイバイする。サヨナラ、みんな、また来てね。ビルがみんなからのお礼だよ、といってチョコレートのパッケージをくれる。きっとビル一人で買ったに違いない(笑)。なんて優しいビル。

というわけで彼等とはここでバイバイ。25日に何かまたおもしろいことがあったら書きますが、単に成田のホテルについて一泊してアメリカに飛ぶだけなんで、別に何もないだろうな。

といいつつ追加のレポートはブログに書きました。
http://musicplant.exblog.jp/3635418/
http://musicplant.exblog.jp/3638720/


さて今回のツアーでのコーン購入者様はこちら

皆様からの感想文、いただいたメールなどはこちら

THE MUSIC PLANT HOME PAGE