普通に午後まで仕事をしたのち、3時にミーティングをしつつ4時ごろ成田へ向かい、カンタスの夜便でシドニー へ。フライトは、機材の問題で2時間くらい遅れ、またご時勢もあって、機内はガッラガラでした。4人の席をひとりじめして、完全に寝転びながら、でも途中「ハリー ポッターと秘密の部屋」をやっていたので思わず夢中で見てしまいました(「賢者の 石」よりおもしろかったかも)。
18 March 2003
11時間だったか、12時間だったで、日付けかわって18日の朝10時ごろシドニーに到着。到着してホテルにチェックイン。 時差が2時間しかないから、ほんと楽です。ここはシドニーの中でも最もハイソなエリア、ダブルベイ。今回は、ポール・ブレイディをおっかけてここまで来たのです が、さすがポール先生、ロック・スターは泊まるところが違う?! でもオーストラ リアって何でも安い。ものすごくいい部屋なのに、普段とまっているダブリンの部屋代とほとんど変わらないんだもん。で、自分の家よりも広い部屋なんだもん。
チェックインするとメッセージが残ってますよ、というレセプションのお姉さん。受 け取ったメッセージは、冬の間はシドニー在住のジェイムス・フェーガンから。その番号に電話をするとジェイムス、とっても元気そう。「そのホテル、どんなとこ ろ?」と聞くので「なんだかすごい気取ったなところよ。ポールが泊まっているから仕方なく同じところをとったんだけど。ちなみにポールは私がここにいるのを知らないのよ ね(いつものおどろかし作戦)」というと、ジェイムスは「ごめん! 実は先日フェスティバルで一緒になったんだけど、話題に事欠いてヨーコが来るって言っちゃったんだよね」。
どうやらそのフェスティバルの日、はじめて自分の憧れのポールにあって話題 につまったジェイムスは、ポールと共通の話題を探ろうと「ヨーコがシドニーに来るんだよね」 と言ってしまったのだそうです。そしたらポールは「Oh, is she?」とか言ってたそ うです。あぁ、ジェイムスばらしちゃって。でも大丈夫、絶対にポールまた忘れているから!(そう、ポールは、物忘れがすごい。というか、もともと私のことなんてその程度なんです)ということで、とりあえず電話をきりました。
で、ジェイムスとナンシーは12時ごろ、車を運転して迎えにきてくれました。久々に 会ったジェイムスは髪をばっさりと切ってサッパリ(4年長くしていたので、切るの に勇気がいったそうです)、ナンシーもいい感じに日焼けしてほんといつ見ても幸せそうな二人です。「シドニーで一番おいしいフィッシュ&チップスを食べにいこう」 ということで移動。
車の中では、ジェイムスとナンシーが、グラーダの連中とオーストラリアで会った話で盛り上がりました。先月までオーストラリア、ニュージランドをツアーしてたグラーダと、二人はすっかり仲良くなっちゃったんだって。ナンシーいわく、ナンシーも ジェリーの訛りが聞きとりにくい、と言ってました。あとナンシーはアランのアクセ ントも難しいと言ってました。ブレンダンが一番素敵ね、と言ってました。
しかしこのダブルベイのエリアは、まるでハリウッドみたいな感じですごい高級住宅街です。ジェイムスは「僕らはここに3軒、家を持っているんだ」と言ってました (笑)。ナンシーが「そうよ、日本のbetween the dark and lightの売り上げだけで 立っちゃったのよね!」と付け加えてました。
そんなこんなですごく素敵な浜辺にあるレストランでフィッシュ&チップスを食べました。しかしジェイムスほんとに優しくって私とナンシーの注文を聞いて、私たちを テーブルに座らせ、フィッシュ&チップスや飲み物を買いにいってくれたりと、ものすごく親切。で、フィッシュ&チップスはすごく大きくて美味しかったです。おもわ ず昼間っから白ワインを飲んじゃいました。そこでフルックのジョン・ジョーのバイ ク怪我話や、ルナサのトレヴァーやドナの事故の話など、みんなの噂話やら何やらで 盛り上がりましたが、ジェイムスもつい最近、指を料理の最中に自分で、ほんの少しですが切り落として9週間ギターが弾けなかったのだそうです。恐い〜! ほんとミ ュージシャンの皆には身体に注意してほしいものです。
ランチの後、二人は海が見える崖になっている場所で、すごくすてきな景色の場所に つれていってくれました。遠くにはシドニーの町の高いビル、そして凄く綺麗な山も見えます。そうそう、二人は、またここでポールの話をしてました。憧れのポールに あえて興奮したジェイムスとナンシーは、二人で、「ポールにあったらこうだった、 自分がこう言ったら、ポールがこう言って・・」と、ものすごい興奮ぶりでいろいろ説明してくれました。
どうやらそのフェスティバルの、打ち上げのセッションで、ジェイムスは、ポールの近くに座って、必死でギター・ブズーキを弾いてたんだけど(笑)ポールはあんまり乗ってこなかったらしい。ポールはジェイムスの楽器をみて「これは自分でインベントしたのか」と聞いてきたんでジェイムスは「いいえ、アンディ・アーヴァインのアイデ ィアです」と言ったのだそうです。で、ポールはジェイムスのブズーキをちょっと弾 いたんですって。ジェイムスはそれがうれしかったらしく、すごく興奮して話してくれました。よかったねぇ、ジェイムス。ナンシーは、緊張のあまり自分がサンドラの娘だ、という事をポールに言い出せなかった、と言ってました。(サンドラとポールは仲良し)
その後、お茶しようか、ということになり、カフェをさがすものの、例の高いホテル の部屋中をみてみたいということになり、3人でルームサービスをとって私の部屋で お茶することになりました。小さいながらバルコニーもあ って、今、まだ夏のシドニーでは、ほんとに最高の環境でした。ここで今後のスケジ ュールとか、プランとか、アルバムの予定とか、いろいろ話ました。今のところ、日本へは2004年の春くらいに、来てくれそうな雰囲気です。そうそう、今度 日本に来たら、もう少し長い間、滞在して、伝統文化をもっと知りたいんだ、とジェ イムスは言ってました。
楽しい時間がすぎて、二人は夕方から知り合いが訪ねてくるので今夜のポールのコンサートにはいけない、ということでした。残念。でもポールはこの日よりも前に同じ 会場で2日間もコンサートをやっていて、すでに二人は別の日に1回みたのだそうで す。ものすごく興奮して一緒に歌っていたら、ポールがしょっちゅう二人の方を演奏中に見てくれてたんだ、と、二人とも、とにかくすごいファンぶりを発揮してまひた(笑)
二人を階下まで送っていくと、途中、ポールのエンジニア/ツアーマネのグレンとすれ違いました。ちなみに前述のフェスティヴァルで一緒になり面識のあったジェイム スとナンシーはグレンに私を紹介してくれました。本当は、私はこの日はふつうにチケットを 買ってコンサートに行くつもりだったんだけど、グレンがサウンドチェックは6時からだというので、じゃあサウンドチェックに顔を出してみようかな、というこ とにしました。
というわけで、二人にバイバイしたあと、しばらくテレビで戦争関係のニュースをチェックし、6時ちょっと前 に、ダブルベイから、オペラハウスなどのある中心地のライブハウス、ベイスメント まで、約10分ほどタクシーで移動。そっと店に入っていくと、サウンドチェックをやっている音がチラチラと聞こえてきます。あ、ポールだ! というわけで邪魔になら ないようにコソ〜〜っと入っていったのに、ポールはすごく遠くから私を見つけて 「何やってるんだ。問題児は来るんじゃない(笑)」と、ものすごく素敵な笑顔で迎 えてくれました。で、サウンドチェックを、なんだかんだで40分くらいやってたでし ょうか。
ポールはステージからおりると「よく来たね!」とすごく感激して迎えてくれまし た。昼間ジェイムスとナンシーに会った話をしたらポールは、もちろん二人のことを良く覚えてました。「二人とも憧れの人にあえたっていうんで、すごく興奮しなが ら、話してたわよ」といったらポールはうれしそうでした。
あ、そうそう、ポールに金粉入り日本酒をプレゼントしたら、すごく喜んでくれまし た。それと実はポールの前の日シャロン・シャノンが同じ会場でやっていたのを知っていたんですけど「ポールだけを見にきた」と言いたいがために、シャロンを見に 行くのは止めました。(ほんとは新しいシンガーのポーラインとかチェックしたかったんだけ ど!)で、それをポールに言ったら、ポールはすごく嬉しそうでした。ポールもシャ ロンがやっているのを知っていたんだけど、前日はあまりに疲れて行くのをやめたん だそうです。
と、なんのかんのと話していると、そこにオーストラリアでポールのエージェントを やっているゲイナー・クロフォードさんがあらわれました。ルナサの仕事もしている 彼女は、私の名前を知っていて「あなたがヨーコなの!」とすごく感激してくれま した。私も彼女の名前はルナサのマネージャーからのメールのCCの欄で、何度もみて いるしルナサのサンクスクレジットの常連さんだから、名前は知ってましたけど、ポ ールの仕事もしているとは思わなかったです。その彼女から「オペラハウスにNo Warというメッセージを書いた人がいるのよ」と興奮気味にニュースを聞きました。
ご飯を食べ終わるとポールは外へ散歩へ行こうと言い出しました。オペラハウスも見たいし。ということで、さっそく外に散歩に出ましたが、これがものすごく素敵な 時間でした。シドニーの観光名所の夜景のすごく素敵な場所を二人で歩きました。ポールは私が後からホームページにレポートを かくことを知ってくれているのでオペラハウスの前でポーズをとってくれました。1時間くらい散歩したでしょうか。
ちなみにこの日のコンサートはWebでOn airされたのだそうです。先にわかっていれ ば、ホームページをご覧の皆さんにも情報流せたのに! 残念。ベイスメントは、ル ナサやシャロンもやるような場所ですが、もともとはジャズクラブだったのだそうで す。ステージの真ん前は食事ができるようなテーブル席で、ちょっと新宿にあったパ ワーステーションっぽい。そしてもちろんパンパンの、ものすごい混みよう。
さてコンサートがはじまるまで、私は外で待ちながら、今回、アイルランドで前回の出張時にゲットしたアイルラ ンドの携帯電話(オーストラリアでも通じる)でテキストメッセージに挑戦しはじめ ました。ちなみにたった20分ほどの間に、ブー・ヒュワディーンと3往復、グラーダ のジェリーと1往復、デイヴ・マネリィと1往復してしまいました。今後、こういう 時間に携帯のテキストメールは便利です。もっと早く打てるようになるといいんだけ ど。もっと練習しよーっと。
最初に前座のジョディ・マーティンが40分ほどステージをやって、その後、いよ いよポールの登場です。ポールは・・・もう、ほんとーーーーーーに、すごかったで す。すごく良かったです。
この日は、お客もよかった。お客さんは、アメリカのお客みたいにチャラチャラして ないし、日本みたいに聞くときはシーンとなって聞く、そして拍手はわれんばかり に、というものすごいテンションでした。それが良かった。英語圏だからということ もあって、MCが長めなのがけっこうおもしろかった。こうしてきくとポールもほんと話がおもしろい。そして歌詞が通じるからかなぁ。お話系歌詞(たとえばArthur McBrideやLakes、Nothing but the same old storyなど)になると、表情も笑った り、怒ってみたりなんかものすごく豊かな感じで、まるで歌を「演じている」みた い。ポールが歌の世界に入っているのが良く分かる。
それと新曲をやってました。この曲はLocked up in heavenという曲で「結婚したばっかり、たとえば1年目くらい で、最初の子供が生まれて・・みたいな男の人が会場にいたら・・」とポール。 「その人は会場にいちゃ行けない。今すぐ家へ帰りなさい」としながら「でももし会 場にいるのであれば、そういった人たちに捧げる」と言って歌ってました。ちょっと ララバイっぽいバラードで、すっごく優しい感じの曲でした。もしかしてアルタンのキーラン・ トゥーリッシュのところに最近赤ちゃんが生まれたので、それにインスパイアされたのかな、と思いました。
しかしポールは、なんといっても声。あぁーーーもーーーーあの声がいいんだよな ぁ!!! まったく、もーーーおっっっ!! ほんとポールって最高です。なんかこ うハスキーになるところとか、もう本当に素晴らしい。もうクラクラって感じです。
この日のコンサートは、ほんとうにものすごくよかったです。渋谷のクアトロでのすばらしいコンサートも、もちろん素晴らしかったけど、特にNobody KnowsとNothing but the same old storyは、この日の方がよかったかもしれない・・!
<セットリスト>
Hard Station
Blue World
Nobody Knows
Mary and the soldier
Paradise is here
Long Goodbye
Nothing but the same old story
Arthur McBridge
Travelling light
Follow On
新曲 Locked up in heaven
Island
Crazy Dreams
World is what you make it
Encore -
Steel Claw
Homes of Donegal
Helpless Heart
Lakes of Ponchartrain
コンサートが終わると、ポールは、すごく疲れているのに、かなり長い間お客さんに サインをせがまれたり、写真を一緒にとったりしてあげてました。
やっと解放されて、打ち上げになると、地元のアーティストの人たちも沢山集まって きました。そしてwebでのコンサートを みていたというポールの携帯に奥さんから電話がかかってきてポールは、話をしてました。その後マネージャーのリズとも携帯で話をしました。やっぱり携帯が通じるオーストラリアは何かと 便利だ。
しかし、海外でのコンサートってプロモーターの影がほんと薄いんだけど、ここの主催者のゲイナー女史は、ものすごく楽しい人で、とてもハートのある人で、すごく目立ってました(笑)。オーストリアのハジおじさんとタメをはるかも。ポールとも、ものすごい仲良し。「ポール、ポール」と大騒ぎ。一番酔っぱらっ て、一番楽しそうでした。ほんといいチームだよなぁ! 右から2人めがゲイナーさん。今後も何かと一緒に仕事ができるといいね、という話になりました。
で、夜二時ごろ、ツアマネの彼に「明日は10時のフライトだよ」と促されたポールは
「そろそろ帰ろう」と言い出し、この日はお開きになりました。私も部屋に帰るとバタンキューで寝ちゃいました。
19 March 2003
翌朝8:30ごろホテルを出発。アデレードまで朝の飛行機で移動です。飛行機をおりるとアデレードは、ものすごい風に雨がチラホラまじる というひどい天候。空港に到着して荷 物をピックアップし、まずはこの日は3時にラジオがあるということでした。
ラジオのすぐあと4時半に会場でのサウンドチェックに合流することにして、この日、 わたしはポールと同じところが予約できなかったので、ウェッブで見つけた大きなチ ェーンホテルに泊まることになったのですが(ほんとオーストラリアだから安 い!)、ポールのツアマネさんは親切にも車で私をそのホテルの前まで送ってくれました。
ついでに、そのホテルで、部屋がアップグレイドされて、私は自分の部屋が2 つ入りそうなものすごい部屋に泊まることになりました。おかげで部屋にラジオが設 置されていて、私はポールの出演するラジオを聞くことができました。ポールはラジ オでNobody Knowsを生演奏してました。それがものすごく良かったです。ラジオでき くとギターがものすごく精密に聞こえて、ポールがいろんな音を出しているのがすご くよく聞こえて。東京では、ポールみたいなビックなアーティストには簡単にはラジ オで歌ってとは言えなかったんだけど、これはものすごくいいから、今度日本にきたときは、ぜったいにやってもらいましょう。とにかくすごく良かったです。
というわけで、会場に4時半ごろいくと、ポールは5時ごろだったでしょうか、会場にあらわれました。
サウンドチェックが始まりました。しっかしポールの声って、毎度毎度すごいって、 しっかり記憶にきざんでいるつもりなんだけど、生で聞くたびに(昨日も生で聞いた ばっかりなのに)「いや〜こんなにすごかったっけ!?」とびっくりさせられるんで す。
さてサウンドチェック中、ポールは、私の方をチラッと見ると、ピアノのサウンドチェックで 私がいつも好きだ〜好きだ〜と言っている「Dancer in the fire」を演奏しはじめました。ちなみに「Dancer〜」いっつもポー ルはピアノの調子をみるために、演奏するんです。でもピアノの間奏のところだけで、歌うところは聞いたことが なかったので、私はすごく感激。すでに涙目状態でした。そしてもう1曲、私がいつも好きだー好きだーとポールに言っている「Minute away miles apart」もサウンドチェックで散々歌ってくれました。歌い終わると私はもう メロメロ状態でしたが、ポールは私の方をみて「この曲は難しいんだ、でも今日はな るべくどっちかを演奏するよ」とニッコリしてくれました。きゃーーーっ! 他の皆さん、ごめんなさい。
さてサウンドチェックが終わると、ポールはいったんホテルへ。私は町中が見てみたいから、 ポールのホテルまででいいよ、と言いました。(わざわざ車をまわしてもらうのも申し訳ないので)ポールは「じゃあ会場で9時ごろな」といったん言ったんですが「いや、ここに来なさい、ここに8:30。時計は直したか?(アデレードってシドニ ーと30分とかいうヘンな時差があるんですよね)」なんて心配してくれちゃって、とっても親切。私はそれでインターネットカフェにかけこみ、しば らくネットをして、寒くなってきたので、いったん自分のホテルに戻り(歩いても5分くらい)上着をピックアップしたりして8:30にポールのホテルに集合しました。 しっかし、ポールのホテル、ロビーに入ってみれば、それこそ一見さんお断り的なすごいハイソな場所でした。ポールの部屋にはディッシュウォッシャーまであるのだそうです (爆)どうりでネットでとれないわけだ。
ホテルのロビーを出て通りにでると、月がものすごい真ん丸で、黄色くて、大きくてビックリしちゃいまし た。南半球だから見える星も違うし。ポールに写真をとっとけと言われましたが、うまくとれなかったです。そして会場にむかいました。私はとにかくギター持ちで会場 にポールの後からギターをかかえて入っていくと、例の前座のジョディが歌ってまし た。
いよいよポールのステージが始まりました。またもや満員の会場です。
<セットリスト>
Blue World
Sea of love
Lack of the draw
Nobody Knows
Dancer in the fire
新曲 Locked up in heaven
Nothing but the same old story
Arthur McBride
Follow On
Travelling light
Paradise is here
Island
Crazy Dreams
World is what you make it
Encore -
I'll be there
Homes of Donegal
Lakes of Ponchartrain
ちなみにアンコール1曲めの「I will be there」は、会場からのリクエストでやっ てました。さすがにアンコールになると、いろんな曲のリクエストが飛ぶのですが、 やっぱりHomes of Donegal が一番多くあがってたかな。ポールは「じゃあこれを1 曲やってからHomes of Donegalをやるからな、All right?」とかいいながら、「I will be there」をやりました。私はこの曲をポールのヴァージョンでライブで聞く のは、はじめてだったので、涙がちょちょぎれんばかりに感動しました。
この日のステージも、ものすごっく良かったです。ポール自身は、昨日よりも集中力 があったかもしれない。でも、私には昨日のステージの方が5%くらいは良かったか な、と思ったけど、でも、ほんと、この日もくらべられないくらい、もっのすごーー ーく良かったです。
終わるとポールは、またもやファンに囲まれてました。あぁ、ポールってほんとかっこいい! 一通り終わってや〜っと落ち着いたので(ほんとコンサート終わって から、さらに毎晩その後1時間は仕事って感じだからほんとポールもおつかれ様で す)ポールに「すごく良かった!」といって楽屋に入っていくとポールも、「昨日より全然よい」とい って、すごくご機嫌でした。
それからポールは楽屋になんだか画家の人が訪 ねてきてくれて、こんなのをくれたんだよ、とサイン入りのポスターを見せてくれま した。ツアマネさんがオーストラリア人なので、彼はそれをのぞきこみ、この人はオ ーストラリアではケン・ドーンなみに有名なんだよ、と教えてくれました。しかもこ のペインターさんは本の裏表紙に自筆で油絵をペイントしたものまでく れちゃって、すっごーい、ポール!と言うとポールも異様にうれしそうで、それを皆 に見せてまわってました。
その後ポールは、会場のバーで、赤ワインと白ワインのボトルを1本ずつ開けさせて、前座のジョディと、その子のアシスタント、ツアマネのグレン、私の5人で、更に飲みはじめまし た。で、ポールはジョディにいろいろステージングのことやソングライティングの事でアドバイスをしてあげてました。彼女が「私はフォークミュージックを書いているから」というと、ポールは「違う。 君はSONGSを書いているんだ。それはフォークミュージックでもポップミュージック でもロックミュージックでもない。Songsだ」と言ってました。そして「自分のことを人に分かってもらおうとして書いてはいけない。聞いてくれた人が“これは自分の曲だ” って思うような歌を書かないといけない」とポールが言うので、私も「“朝が来たのに、何も かわらない” (I WILL BE THEREの一節)っていうのは、あれは私の歌だ。本当にそう思う時がるもの」といったらポールもすごくうれしそうでした。でも、ほんとそうだもん。そうそう、ちなみにジョディはアンディ・アーヴァインの前座もやったことがあるそうで す。ポールはアンディとは例のテレビのシューティングから会ってないのだそう。とにかくそこで2時間以上は話してたと思います。最後は会場の人においだされホテルに戻りました。
あと、ポールとの会話で思い出したことをひとつ。私がポールに「ソングブックのCDがそろそろ東京に到着しているはずよ」というと「ぼくのCDを売るのはたいへんか?」って 聞いてくるんですよ、ポールったら。ほんとに。私は思わず「Yes」といいそうになったけど、それは違うな、と思い、「すごく楽しんでやっている」と返事をしたら、ポールは大きくうなずきニッコリ笑ってくれました。ポールのすごさに比べたら、私の力不足で、CDを売るのは本当に大変な作業。とくにポールみたいにコンテンポラリーなものとクロスオーヴァーしているものは、本当に難しい。でも、ポー ルは、そうです、そんなこと分かっていてくれるんです。楽じゃない事も、私の苦労 も。すべて。そんなの言わなくたって分かってくれる。他のアーティストは、私が CDをいっぱい買うと喜んでくれる。それによってチヤホヤしてくれることも沢山ある んだけど、私のことを本当に分かってくれているのは、そういう意味では、ポールとブーだけかもしれない。
そんなこんなでホテルに戻りました。翌朝は5:30にホテルを出て、出発です。もう三時間も寝られない。アメリカのイラクへの戦争まで、あと何時間という中で、本当に
私は生きていることをしみじみと実感しました。あぁ、来てよかった。
20 March 2003
朝起きると、アデレイドからシドニーへ二時間弱のフライト。そしてそこから東京 へ。時差がないし、東京も昼間だから、ほんとは起きているのが一番いいんだろうけ ど、前日の疲れで、ほとんど寝てきました。帰りは行きほどではないけど、すいていて、またもや3席独占してしまいました。
東京へ戻り、アデレイドの楽屋でポールが、私のデジカメに向かって「ヨーコ、君は すばらしいよ!」と言ってくれたのをクィックタイムのムーヴィーにしてマッキント ッシュのデスクトップにおいて、それをクリックしながら励みにしつつ(なんかのテレビのコマーシャルみたい)がんばって仕事をしているところです。
というわけでポールのライブを楽しみたい人は、このCDをどうぞ!
2003.4.6 ON SALE PAUL BRADY SONG BOOK