| 3月31日(土)
東京を発つ飛行機はしっかり2時間以上遅れて到 着も2時間以上おくれた。 SASは時間通りに飛ぶ確率がとても低 い。ミュージシャンの見送り/出迎え等でも遅延が多い。ヴェーセンも 4回 SASで来日してそのうち2回は遅れている。私も今までに数 えるほどしか乗ってないが、すでに2回はあきらかに遅延している。でも空港で立ち読みしたニューズウィークの統計によると世界の信頼おけるエアラインの25位(日航やANAよりもずっと上)だそう。 もっとも到着してもこの日はやることがない。今回のメインの目的はなんといってもロリーナ・マッケニットの9年ぶりのコンサートツアー。ロリーナのファン だというファンの方二人を同行。3人でとてもおいしいご飯を食べ(ホテルが 教えてくれたダニッシュ・フレンチ)夜はそれでおしまい。 しかしスカンジナビアのホテルは入ったとたん無線LANでネットはつなぎっぱなし。まるで家にいるのと変わらない。しかし今だに私はOS
Xとなじめない。あのなんでも「善処しておきます」的なところが私にはあわないのかも。ホテルに到着すると1時間は格闘してネットに繋ぎ、繋がってもめっちゃ高額だった、ちょっと前の出張が懐かしいなぁ。
4月1日(日) 翌日はモーテンと昼12:30に
待ち合わせ。12:33におりていったら、「また寝ちゃったのかと 思ったよ」だって。北欧人はほんとパンクチュアルだなぁ。お土産に
もっていったおそばのセットはいったんホテルに置いて、二人で散歩にでかける。どこに行きたいというのも私にとっては特になし。たしか3度目くらいのコペンハーゲンだけど、また人魚の像を見ないで帰ってきてしまった。それよりもクリスチャニアが見て
みたいと言ったら、今、ちょうど撤去の事で問題になっているから、 ちょっと治安がよろしくないようで(モーテンいわくコミュニティの人
たちというよりは警察のせいで)じゃあとにかく歩くか、とコペ ンハーゲンの町中をひたすら歩く。
実は北欧にくる前にデンマークで1日オフになることはわかっていたので、デンマークの昔日本の某レコード会社がやっていた(しかもTVドラマの主題歌とかやって結構売れていた)某女性シンガーのレコード会社にメールをしてみたが、これが本当にへんなところで、まだ音もよこさない時点から「ロイヤリティが少ない」とかぐたぐ
た言っているので、まだやるかどうかわからんのにこれはない、と怒り沸騰。もし大きなディールをもとめているのであれば、他とやってくれ、とぴしゃり
と言ったら今度は「ごめん、ごめん」みたいな感じですり寄ってきて、 印象めっちゃ悪い。モーテンによると、彼女はすでにデンマークでも「昔の名前ででてます」的なことになっているらしい。
でもモーテンのコメントがいい。「ヤエといい、ハンバートハンバードといい、
日本人はあぁいうのが好きだから、日本では売れるんじゃないの?」だって。うー
ん、するどい。
夕方になって、モーテンと一緒に子供たちがおじいちゃんと遊んでいる 公園に行く。モーテンの上の子は9歳、下の子は7歳だったかな。めっ ちゃかわいい。とはいえ英語ははなせないのでコミュニケートの手段なし。でも上の子は携帯を持っていて、私の電話番号教えてといって、 一生懸命私の携帯の番号を自分の番号に登録していた。もしかしたらかわいいテキストとか来るのかも! かわいい〜!! モーテンといったんバイバイして、ホテルに戻り、今度 はロリーナの会場へ。実は今回とまったホテルのロビーとこのコンサー ト会場はつながっているのであった。なんてハンディ。そこでロリーナが用意してくれた3人分のパスとチケットをゲットする。今回はファンの人も一緒だし、チケットはさすがロリーナ結構高額だから買うよ、と言っていたのに、ロリーナはファンの人の分のチケットまで準備してくれていた。 コンサートは2部構成で、まぁさすがロリーナ、たいしたもんですよ。 すべてが完璧。でも一番感動したのは彼女の声。まったくピッチが狂うこともなく、安定していてめちゃくちゃパワフル。よく歌い上げる系の シンガーは頭3曲声がでてないことが多いが、彼女の場合は、まったく最初から完璧。メアリーも声が強いが、彼女の場合、声がですぎて後半コ ントロールを失うこともある。(が、またそれも味があっていいのだけど)ロリーナはまったくブレることなく、常に冷静のようでいて、ものすごくホットな部分もあり、とにかく素晴らしかった。 コンサートが終わるとみんなで楽屋にいき、ロリーナと久々の対面。楽屋もきっちりコントロールされていて、いや、ほんと完璧。まずは裏にいる人間の全員の名前などをきっちりアシスタントが確認(笑)。いや実際そうしないとヘンな人がいたり、大事な人に挨拶そびれたりと問題がおこるのは事実なのだ。ロリーナと会うのはもう10年どころじゃないし、顔も覚えちゃいないだろと思ってたし、いや、
実はかなり人数がいた楽屋の中で「あー!」って言って一番最初に私をみつけかけよってきてくれたので、本当にうれしかった。いや〜、ロリーナすてきでした。
ファンのお二人とも写真がとれたので、まぁ、よかった、よかった。終わったあとは、ホテルのロビーで日本人3人でちょっとお茶して、この日は終了。
4月2日(月) 本当は朝、髪をきりにいきたいと思ってたのに、12時ホテル出発が、しっかり11時まで寝てしまい、空港に到着してマズくて高 いパスタを食べ、ロンドンへ移動。ロンドンへ移動して、イアンに頼まれていたロリーナの返品CD/DVDを空港のポストオフィスで投函(50枚もずっと東京から持って歩いてきた私は偉い)。ホテルにチェックイン。今回泊まったロイヤル・ナショナルって日本人の旅行代理店がよく使う安いホテルで絶対に私は泊まるまいと思っていたんだけど(笑)、今回は他の人も一緒だったからこういう大型ホテルにしたところ、まぁデカいホテルで、しかも両替マシンから何から何まであるし本当に便利だったし、部屋も思ったより全然オッケーだった。1Fまでラップトップを持っておりればネットも使い放題。おかげで仕事がひたすらおいかけてくる。 グラーダ のCDはまた発売延期になり、久々にコンパスに怒りの鉄拳メールをいれる。CDが準備できないのは分かった。事故はどんなに気をつけていてもある時はある。でもなぜそれをお前じゃなくて貨物会社から聞かなくちゃいけないのか。問題が発覚したのは本当にたった今の話だっ たのか等々。で、平謝りのメールが速攻で入る。普段私はあまり外人相 手に怒らないので、たまに怒るとものすごく効く。が、グラーダの延期は変えられようがない。トホホ。これで4月の売り上げがとんだよ。 どうやって来日の多い5月を乗り切ろうか。 それはさておき、この日は話題のLAUを見に行く。前からいいだろうなと思ってたのと、エイダンの昨年のアルバムは私にとっては昨年のベストCDの一つだったし。でもね、ちっとも売れなかった。で、 私はとにかく行くことに決めた。ロリーナ・ファンの方お二人も行きたいかというと行きたいと言うのでお連れした。私独りならともかく3人だし、新しいバ ンドは契約するかわからないうちから招待してもらうと後でイヤなプレッシャーになるからってんで、黙って普通に当日券で行くつもりだったのに、なぜかホテルをでる10分前にエイダンから私の携帯にテキストが入る。(ちなみにエイダンは私は会ったこともないんですよ)「ロンドンにいるって 聞いたよ。ぜひライブに来てくれ」だって。す、すごい情報網! おそるべしトラッド業界。 ライブに行くと前座のバンドが演奏していて彼らの演奏を20分くらいきいて、しばしブレイクのあと本命登場。これが、めっちゃ良かった。が、このヴェニュー、行く までは気づかなかったけど、行ってみたら昔フルックがやってた小屋じゃないの。 フルックの時は満杯で300人くらいはいってたけど、今日は座りも多く100人ちょいだったろうか。しかし音がおそろしく悪い。 ロンドンのこのサイズの小屋はボーダーラインもそうだけど、音が良かったためしがない。はぁ、なんでこんな音が悪いかなぁ。でもそれはバンドのせいじゃないので、それを差し引いてバンドの実力を聞き分けなくちゃいけない。 で、内容はというと音が悪いのをぶっとばすくらい本当にものすごいライブだっ たんですよ。1曲目で「こりゃーいいわ」と思い、とにかくもう2曲目でもう絶対に日本につれていく事を勝手に決定(笑)。あとはどうやってやるかをずっと演奏をみながら考えていた。やる、って何を?(笑)ほんとここのところ前評判ばっかりいいバンドをたくさん観るんだが、どうも最後のひと押しにかけるというか、イヤですよねぇ、歳とって臆病/保守的になったのか(笑)どうも新しいバンドに着手しようなんて気にはなれないのであった。 でもこのバンドはあらゆる不安をおぎなってあまりある音楽の力がすごかった。もう圧倒的。と、まぁ、そう思えるぐらいのすごいライブだった。 実はライヴが始まる前にマーティン・グリーンと階段のところですれ違った。無印のBGM7のレコーディングで一緒だった私のこと覚えているわけないよな、と思いつつ、「ハイ」と声をかけたら、 覚えててくれて(いや、社交辞令か?)ライヴが終わったあと話そうということになる。そしてもちろんエイダンとも話ができた。私がロンドンにいることを伝えてくれたのはフルックのセーラったそうだけど、実は一番仲のよい野崎人脈はハラール・ハウゴーだそうで、ハラールから私の事をたくさん聞いているよと言っていた。その後、エイダンとはすでにこの出張中もメールを何度か交換していてすごく好感触。とにかくがんばりたい。 この日はホテルに戻るととにかくバタンキュー。いや〜、いいライヴだった! こんなバンドが出てくるんだから、まだこのラインも捨てたもんじゃない。
4月3日(火) 翌日は朝からミーティング。クライヴ・グレッグソンのマネージャーのアンディと会う約束をしていた。このイースター時期にミーティングしてくれるのはア ンディだけだよ。ロビン・ヒッチコック(アメリカをツアー中)もグレン・ティルブルック(オーストラリアをツアー中)もいないロンドン。かつルナサのマネージャーのスチュワートもフランス。そしたらちょうどクライヴがツアーの合間でロンドンにいる、というのでクライヴもまじえて会うことができた。クライヴはこれからブライトンに行くというので少しだけだったけど、少しでもあえてよかった。アンディはとにかくものすごく良くって、日本との仕事も多いから話が早い(デイヴ・ギルモアとかの紙ジャケを最近日本のレコード会社とやったんだよ、と言っていた)。どうやらこの秋にエニー・トラブルの本格再編があるらしい。詳しくはまだ書けないけど、もしかするとヒョンな形で来日も実現できるかもしれない。 クライヴとのミーティングが終わり今度は電車にのってフルックのセーラの家へ。赤ちゃんのメイジーに会う。まだほんと小さくて先週やっと笑うのを覚えたそう。いや〜ん。なんとデリバリーに16時間かかったのだそう。 セーラいわく「絶対に自分では自分の生活に満足していた。でも子供 を持って一番これが素晴らしいことだと思った」とのこと。彼女は私より1つ上。私もそろそろ検討せねば! また彼女によればカーラ・ディロンの出産は本当に危険だったらしく、まだいろんな面で赤ちゃんには不安が残るらしい。カーラもお母さんとして頑張っている。 セーラのところにいたら、セーラのお兄さんが子供(こっちは4歳くらいかな)をつれて登場。あぁ、子供と遊ぶのってほんとヒーリング効果絶大 (最初の1時間だけは)。かわいいよ〜。 セーラの家に無造作におかれたBBCフォークアワードのトロフィ。ちゃんとバンドの形にそれぞれ作ってあるみたい。
今回もすごい完璧なステージで、バービカンはソールドアウト。ロンドンじゃファンの熱狂度が違うって感じだった。そうそうここでロリーナが会場で配ってた配りものについて。Q&A方式のその配りものには「ツ アー中の典型的なクルーとロリーナの1日」の紹介と(そうねー、普通のお客さんにはこれだけのステージだとロードインは朝8時かなぁとか分かんないもんね)、「なぜ会場で写真をとったはいけないか」ということが延々すごいテキスト量で書かれており、うーん、ロリーナってすごいな、と思わずにはいられなかった。これについては、また別途紹介していきたいと思う。 しかも実は UKの元スタッフが書いたロリーナ暴露本事件というのがあって、詳しくはロリーナのHPを参考にしてほしいのだけど、そのことについてのロリーナのコメントも書かれていた。しかしロリーナは強い。本当にすごいな、と思った。ま、このことについても、じっくりいつか書きたいと思う。でもロリーナがこういう風だと、ロリーナ元気でいいな、と思う。ものすごい生きているパワーが強い人だと思う。音楽だけじゃなくって、すべてにおいて。ロリーナ、かっこよすぎる! コンサートが終わるとさすがロンドン、楽屋というかミーティングエリアもごったがえし。簡単に挨拶をしてホテルに戻る。あー、疲れた!
翌日もけっこう朝早い。
4月4日(水) というわけでファンのお二人とはここでバイバイで、私一人だけスウェーデンへ。彼らはそのままロンドンで観光。まず野崎としたことが、ヒースローへの時間を読み違えて、カウンターに付いた時にはなんとストックホルムへのフライトはクローズド。とほほ。もちろんゴネて、ゴネてちゃんと載せてもらったけど、あのデカいヒースローを走っただけで疲れてしまった。だから私は乗れそうだけど、これじゃ荷物は無理だなと思って荷物 も手持ちにしたいと言ったのにカウンターのお姉さんにギャンギャン言われて渋々チェックイン。でもちゃんとストックホルムで出てきましたよ、荷物(笑)。 その後はめちゃスムーズ。予定より早めにストックホルムの市内に到着。ほんとうはここで6月に来日するヨーラン・モンソンと打ち合わせしたかったんだけど、時間がなくてなし。もっとも別に電話ですませられるからいいんだけどね。別に死ぬほど会いたかったわけじゃないので、いいや。ものすごく無理をすればもちろん会えたと思うんだけど。で、今夜 のヴェーセンのコンサートがあるArbogaへ電車で移動。1時間半くらいで到着。 到着して町を歩いてみると駅があって、そのそばにハイストリート1本 あって終わりみたいな小さな町。ウーロフに電話をいれると近所でご飯を食べているので、こっちにおいで、と言う。実は本当は彼らに黙っていこうと思っていたのだ、このコンサート。そしていつもどおりびっくりさせる予定だったのだ。ところが実際、今、ちょうど新譜や11月のツアーのことで直接会えるならこれ持ってきて、みたいな案件が多かったのと(もちろんヴェーセンは優秀だからメールと郵送で大丈夫なんだけどね)実は一番大きな問題はこの町からストックホルムに戻る電車の最終が9:30でコンサート終わってから電車のってストックホルムに帰れるかという時間で微妙だったのと、じゃあこの町のホテルに泊まるとするとどうなるかというと町にある唯一のホ テルにメールしても返事がなく、仕方がないので電話をしたら英語は通じず、で、仕方ないので町のツーリストオフィスに連絡しても返事がなく(笑)。 仕方ないので、コンサートが終わったあと帰宅するであろうミッケの車に便乗するしか翌日帰国の便につなげることは不可能だということが判明していたのだ。もちろんミッケの車には突然行っても載れたかもしれないけど、たしかミッケってご両親があのへんに住んでるんだよね。下手すりゃ「今日はストックホルムには戻らない。実家に泊まる」ってなことになったかもしれない。だからかなりリスキーなので、仕方なくウーロフに訪ねていくことを打ち明け、ミッケには車に乗せてもらえるよう連絡をとっていたのであった。 ほんと残念。あんなヘンピなところ、突然いったら絶対に受けたのにぃ。 ま、それはさておきウーロフに電話すると近くのチャイニーズでご飯を食べている、という。私が場所をみつけられないでいたら、ウーロフは道まで出てきてくれて、手をふってくれた。私がかけよると「ローゲルはお前が来る事は知らないから」だって。うれしー! 少なくともローゲルだけはびっくりさせることができた。ってなわけでご飯のテーブルに合流。こうしてると日本でツアーしているみたい。しかし、やっぱりいいなぁ! ヴェーセンは。本当に本当に本当にすてきな人たちだと思う。そういや彼らは先週のコンサートにも日本人が来てたんだよ、って言ってました。しかしヴェーセンもそういう意味ではとても日本人向けバンドかも。 今日の会場はちょっとした天井の高いスペースで、すっごく音響がよく、すてきなところだった。お客は100人もいなかったと思う。
とにかく小さい場所で、私も2列目に陣取り夢中で聞いてしまった。ほんとすごい。
ミッケの車でいろいろ話す。いいよなぁ、ミッケは。いいよな、ヴェー センは。あぁ、早く11月にならないかな。 さてホテルに戻るともうミッドナイト。明日コペンハーゲンに戻る電車は朝7時。
4月5日(木) 昨日の反省から早めに行くことにする。ホテルをチェック アウトして電車の旅。ほんとこっちの電車はテーブルはあるわ、ネットは通じるわ(無料じゃないけど)仕事してたらあっという間の5時間で無事コペンハーゲンに到着。 そしてまた勝利のシーフードとシャンペンで一人で乾杯。今までコペンの空港にはショボいシーフードバーしかなかったけど、今やちゃんとキャビア・ハウスのカウンターがあって、キャビアとかロブスターとかが免税で食べられる。といってもめちゃくちゃ高額なのであるが、たまにはいいでしょう。こういうのも。しかしラップトップ、ほんとに危険だよなぁ。コペンの空港でもずっとひろげっぱなしで、こんなんじゃ家にいるのと全然変わらない。 というわけでラップトップ依存が高まったところで、このレポートも機内で執筆中。何はともあれ早く帰って仕事がしたい。ロリーナはもう絶 対に社交辞令なんだけど日本に来たいと言ってくれたし、これから企画書書いて、彼女のオフィスに提出しないと。やる事、山積み。たぶん今年はもう海外に出られないかもしれない。なんとか夏に一度出たいと 思っているんだけど。 |